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「危ない企業の見分け方 入門編」的書籍
「ファンダメンタルズ的空売り」とは聞き慣れない言い回しである。まあ、なんの ことはない、実態を隠しているために過大評価されている銘柄は売りましょうということである。
本書は、「空売り」というよりも、財務諸表に厚化粧している企業を見抜こうとい うところに内容の本質があるように思われた。無論、過大評価されているような銘柄は空売りの対象となるのだが、「空売り」に特化して、その具体的なテクニック等について述べた内容ではない。 そうした意味では、「投資家のための粉飾決算入門―イカサマ手口とその見破り 」 ウィザード・ブックシリーズと共通する部分がある。どちらがこうした内容につ いて詳しいかといえば後者の著作であり、本書はその概論といった印象がある。
テクニカルについて述べられている章もあるが、これはさらに概論的であり、直 接、実践に役立つとは感じられなかった。
5章〜10章、12章については視点として興味深い内容が含まれているが、実際 の投資に活用するには、自分なりに個別のケースにあたり考えてみる必要があろう。
「空売り」というタイトルだけからすると、やや物足りなさのある内容であるが、 「危ない企業の見分け方 入門編」として読めば、これまでこうしたことを考えてこ なかった人にとっては新しい見方が開けるだろう。 なお、全体で350ページ程度のやや厚みのある書籍だが、行間を取った編集であ り、チャートや図表等も多用されているため、読み込む内容はそんなに多いことはな い。
(ふしみん、40代、公務員)
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