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混然とした内容から自分にとって有益な内容を読みとる
本書では、同じ著者の「潜在意識を活用した最強の投資術入門」と共通する、ポジティブシンキングについての内容の他、具体的な投資方法や投資戦略、著者自身の経験や銘柄の具体例などが述べられている。文章は平易であり、読みやすい。 全体の印象は、内容が多岐にわりた、かつ、それらが体系的に整理されて述べられているわけではないので、なにかしら混然とした印象を受けた。
さらっと読み流してしまうと、なにかしらオカルト的な精神論を述べているように思われるところもあるかもしれない。 ところが、著者が述べている内容は私自身が日頃感じていることとかなり共通するところが多くあった。
例えば、「コストゼロ」の株について。
私は「ただ株」と言っているが、持ち株の買いコストがその銘柄ので既に得ている売買益の範囲内であれば、これは買いコストは0(以下)であるとい
うことになる。こういう状態になると、精神的に非常に気楽(つまり、余裕があり心理的に有利な立場)になる。それは全体としていい結果につながりや
すいと感じている。
また、私自身、ネット上の知人と運用競争をしているのだが、長く続ける中で、人が利益をあげたことについて、素直に喜べるようになった。そうなると、 何故か自分の運用成績も安定してきたように思う。
実はこれは因果関係が逆なのだろう。
自分のスタンスなり運用方法が定まってくると、人の方法を単純に真似することはできないし、しても失敗につながりやすいということが自然とわかってくる。そうなると、人が儲けた話は、いいなぁ〜とは思うものの、それを自分の運用や成績と対比させてうらやましく思うような発想はなくなってくるのである。 つまり、自分の課題や方向性が見えていれば、人のことはどうでもよくなってくるということになろう。
この2点については
・精神的に楽(有利な立場)で運用すること。
・自分なりの投資手法を確立すること。
ということの重要性と関わりが大きいと感じた。
適切な目標を設定することができ、自分に合った運用方法を確立できれば、短期的な状況はともかく、中長期的には運用で勝つことができるということを、 本書を読んであらためて感じることができた。
本書を読みながら、それぞれの人が自分の株式投資や資産運用をふりかえり、自分にとって今、大切なこと、必要なことはなんなのかを考え直してみること は有益だろうと思われる。
(ふしみん・40代・公務員)
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