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本書「バフェットから手紙」は、バークシャー・ハザウェイの株主に送られた過去20年余の「会長からの手紙」からバフェットの投資哲学・経営のエッセンスをまとめたもので、バフェット直筆の言葉に接することのできる数少ない1冊です。
本書を手にする方の多くは、株式投資を目的にしていると思います。しかし、どうしてどうして、たかだか400ページに満たない1冊に、株式投資にとどまらず投資一般、経営・経営者観、事業センスにいたる多くの分野で思慮深い文章に触れることができるのです。例えば、ストックオプションや株式分割、LBOといったくだりでは、株式市場の優れた解説書・手引書ですし、経営・経営者や会計の欺瞞など専門書に勝るとも劣らない痛快な記述に遭遇できます。
わたくし事ですが、現在、経営している会社の事業の選択に当たっては本書「バフェットからの手紙」から明らかに影響を受けています。ビジネス選択にあたってのボートの喩え、などなどです。最初は「株式投資の参考書程度」くらいに認識していましたが、いつのまにやら「座右の書」になってしまったのです。
「バフェットからの手紙」は不思議な書籍です。株式投資を超えて価値観が変化する影響力を持っています。これまで、「なんでまあ、こんなに価値観の変化があったのだろうか?」と首を捻っておりましたが、長い間、謎のままでした。 そんな折、その他のバフェット関連書籍をあたっていると、バフェットの右腕であるチャールズ・マンガーがバフェットを次のように述べた文章に遭遇しました。
「ウォーレンほどうまく資本を配分できるものはいない」と。
この一説に触れたとき、ハタと膝を打ちました。これまで「バフェットからの手紙」に抱いていた謎が一気に氷解したのです。
そう、バフェットは「資本(資本配分)家」の能力を持った数少ない人間だと気づいたわけです。企業経営において「資本配分」は芸術的仕事です。これまで、多くの経営者が間違い、そしてこれからも間違うでしょう。マイクロソフトのビル・ゲイツが剰余資金をうまく再投資することができず配当にまわした事は、記憶に新しいのではないでしょうか?
投資家、経営者、起業家・・・たくさんある物事の視点の中に「資本家」という新しい視点を設定してみてください。そうすれば、バフェットのいわんとするところがスムーズに入ってきます。本書は、株式投資の書籍ともいえず、経営本でもなく、会計の解説書でもない、もの珍しい「資本家の視点」で書かれた1冊だといえるでしょう。だからこそ、多くの分野にわたって独特の視点で語ることができるのだ、というわけです。
バフェットは事業家でもなく実業家でもなく、もちろん、親の遺産で財を成し遂げたわけでもなく「投資」という世界で唯一、莫大な財を築いた珍しい人です。世界でも極めて数の少ない「資本家」の言を味わってほしいと思います。きっとこれまでとは違った風に物事が見えてくるはずです。
くらげ 20代 会社経営 「初心者投資」管理人
パンローリングの書籍は「バフェットからの手紙」で計5冊目。これまでのあらゆる図書の中で最も素晴らしい本でした。私の不動産投資の考え方とほとんど同じ。参考になりました。
バフェットといえば、一度買った株は十年売らないとか、ハイテクはやらずにコカコ−ラとジレットの株で大儲けしたという話で有名ですが、彼は投資家と言う以上に有 能なバ−クシャ−の経営者でもあります。
バフェットの経営理念は株主重視で、「株主の利益が企業の利益になる」という考え 方にあります。それは株主とバフェットの間に確固たる信頼関係があるからに他なりません。 バフェットは自社の株がやみくもに高い株価であれば良いとは考えていません、それ はバ−クシャ−の株価に連動する投資信託をウォ−ル街の金融エンジニアが作り、そ れをバ−クシャ−の事業やその投資哲学を理解していない人々に売ろうとしたら、バ フェットはクラスB株という既存の株の30分の1で取引されるが、議決権は200分の1しか持たない株を発行したあたりに良く現れています。 そして驚くべきことに毎年発行済み株式の98%を保有する株主が変わらないそうで す。 バフェット自信もバ−クシャ−の株が最高であり自分の資産のメインでその株を売る ようなことはしないと言っています、これは日本の経営者が株式公開をした際に自社 株を売って儲けようとするのとは大きく異なります。
バフェットがいつ自分の株を売るのかときかれたら、「自分が死んだ15年後だ」と答 えたという話がありますが、それは彼一流のジョ−クだと思っていましたが、私の死 後、妻のス−ジ−が長生きすればすべて妻の持ち株となり妻が死ねば財団に寄付する ことになっているそうで、税金や相続で売却することはないそうなのであながち嘘で はないようです。
この本は単なる投資本と言う範疇におさまる物ではないので、バフェットについて知 りたい人だけではなく、企業買収や会計、税制についても詳しく述べられているの で、企業経営者にも参考になる点は多いように思いますので読まれると良いと思いま す。
■良い点
何はともあれ、移動中に聴くことができるということがとても良い。 私は元々乗り物酔いしやすく、電車の中で本を読むことができなかったので、 電車内で本を読んでいる人を観かけると羨ましかった。 こうしてオーディオブックにしてもらえると、 電車内でも聴くことができるのでとてもありがたい。
既に原書を読んでる身としては、通常版は少しゆっくり過ぎるように 感じるが、その点、倍速版もちゃんとついてるのも良かった。
■悪い点
・本の目次がない
・本の目次に対する、CDトラックの対応表がない
・通常版と倍速版とでCDのトラックの切り方が違う
あと、これはまったくもって個人の趣味の範疇であるが、 話し手は男性のほうが良かったような気がする。 バフェットは男性、著書の方も男性、となると、 男性の声のほうが違和感なく聴けるような気がする。
よう、30代、個人投資家)
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