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浜口流コア・サテライト株式運用戦略の実践
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第86回 50歳を超えると、80歳まで30年が感覚的には15年

2024.7.22


 浜口です。さて、まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2024年7月16日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が7月12日時点、右は7月19日時点のデータです。

コア・サテライト戦略 株式銘柄群

 銀行・損保・商社株とも、株価の変化はわずかであったことがわかります。後述しますがこの間、テック株は大幅に下落していることを考えれば、これら3業種の安定的な株式への投資に優位性があったように思います。

 以下は8316三井住友FGの日足。引き続き上昇トレンドにありますが、足元では横ばいの動きとなっています。しかしこの銘柄のファンダメンタルズには変化はありませんので、楽観しています。主観ですが、中長期的には20,000円があってもおかしくないという考えに変化はありません。

8316三井住友FG
三井住友フィナンシャルグループ(8316)

 一方でテック株の人気銘柄、6920レーザーテック。なんと・・・足元で新安値になっています。ここまで株価が下落してもなお、予想PERは38.6倍。三井住友FGと対照的ですが、これが現実です。投資対象を銀行・損保・商社株の累進配当銘柄に絞り込んで、ほんとうによかったと思いますね。

6920レーザーテック
レーザーテック(6920)

 デイトレは行いませんでした。ここもと、特に銀行株について、いわゆる「寄り付き天井」のケースが多くなってきたように考えたからです。

 日本株の相場観については、長期的には今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。「浜口の相場観は、いつも同じだよな」と受け止められている向きも多いことでしょう。しかしながらこのことは、現在の日本株市場が私が想定した通りに推移している証左と受け止めていただきたいと思います。

50歳を超えると、80歳までの30年が感覚的には15年

このプリン、いま食べるか?ガマンするか

 さて、ここからは今回のテーマ、「50歳を超えると、80歳までの30年が感覚的には15年」について。『このプリン、いま食べるか?ガマンするか』という本を読みました。

 結論は、「いま食べる」なのですが、それを象徴するような、以下の説明が印象的でした。

 この本の中に、こういう一節があります。

50歳の人が80歳まで生きると考えると、
実時間は30年ですが、インプレッションイヤーはたったの15年です。

 筆者は現在64歳ですが、感覚的にこの考え方には納得がいきます。

 また先般アップしました「第80回 DIE WITH ZERO に学ぶ、FIREの時期」の中にある

人々は自分の資産を取り崩して使い始めるのが、本来あるべきタイミング比較で非常に遅い。5000万円以上保有している人は、死亡するまでにその金額の11.8%しか使っておらず、88%以上残して亡くなっている

 とリンクさせて考えますと、やはり5,000万円近く株式投資で稼げたとしたら、そのお金はどんどん使っていかないと。この本を読んで、予想以上に本当に、50歳以降、お金は使いきれないんだろうなと思いましたね。

 以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。


<著者プロフィール> 浜口準之助(はまぐち・じゅんのすけ)

黄金サイクルと農耕民族型投資戦略 約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。


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