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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/03/19 11:06,
提供元: フィスコ
エルイズビー Research Memo(6):2025年12月期も増収増益基調
*11:06JST エルイズビー Research Memo(6):2025年12月期も増収増益基調
■L is B<145A>の今後の見通し
1. 2025年12月期業績の見通し
2025年12月期の連結業績は、売上高2,080百万円(前期比30.5%増)、調整後営業利益154百万円(同100.0%増)、営業利益154百万円(同227.7%増)、経常利益150百万円(同733.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益115百万円(同784.6%増)を見込んでいる。2025年12月期より子会社のシステム・エムズの業績が連結対象となり、主にシステム開発面でのシナジーが期待される。既存顧客の利用拡大に加え、新サービスの「タグショット/タグアルバム」や「ナレッジ動画」の拡販、生成AI等を用いたソリューション提供を推進することで業績達成を図る。利益面では、増収効果に加えて、前期のM&Aによる一時費用がなくなることで大幅な増益を見込んでいる。同社は、前期を踏まえて、業績予想を保守的に見積もっており、高いストック売上比率や低い原価・販管費率を維持すれば、十分上振れが期待できる。
2. 市場動向
(1) 建設業を取り巻く労働環境の問題
総務省「情報通信白書(令和4年版)」によると、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は1995年にピークの8,716万人となって以降、下降線をたどっており、2020年には7,509万人まで落ち込んだ。国土交通省「最近の建設業を巡る状況について」によると、建設業就業者は1997年度の685万人を境に、2021年度は485万人まで減少している。また、同社によれば、建設業の年間実労働時間の推移(出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査」)は、2007年度以降、調査産業計(調査対象の産業全体の集計結果)のなかで最も長く、その差は2022年度で328時間となった。建設業が長時間労働である原因は、人手不足に加えて、もともと工期設定が厳しい案件が多く、短納期で受注するケースが多いことが挙げられる。また作業現場での執務の際に行う情報連絡のほか、図面のチェックや変更点の共有、顧客からの急な依頼による関係者への連携等が多く、かつシステム化が進んでいないことも間接的な原因と考えられる。さらに前掲の国土交通省報告でも、建設業就業者に関し、2021年度の55歳以上の建設業就労者は35.5%(出所:国土交通省「最近の建設業を巡る状況について」)となるなど高齢化が進んでおり、次世代への技術継承も大きな課題となっている。
(2) 現場DXのターゲット市場規模
同社は、2023年2月時点の産業別就労数(総務省統計局「労働力調査(基本集計)」2023年2月分結果より抜粋)からターゲットとなる業種を抜粋して就業者数を計算し、それらの就業者が同社サービスを利用したと仮定した場合の支出額から市場規模を推計した。同社のARR約13.3億円(2023年12月時点)に対し、建設業のDXソリューション市場は約1,839億円、ターゲットとする全業種の現場DXソリューション市場は約1.4兆円となる。ターゲットとする全業種の市場規模は言うまでもないが、建設業のみを見ても未開拓市場は広大である。さらに、前述のとおり建設業では大手ゼネコンでの「direct」導入率は高く、現場から現場へアプローチしやすい。同社は建設業をさらに開拓し、安定的・持続的な成長モデルの確立を目指す方針だ。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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