『トレードのパフォーマンスを左右する要因とは?』
トレードのパフォーマンス(利回りやドローダウンなど)を決める要因にはい
くつかの要素がありますが、多くのトレーダーがもっとも労力を割くのは「売
買ルール」ではないでしょうか。(「あるテクニカル指標が一定のルールにな
れば買いサイン」など) しかし、私自身はテクニカル指標などをベースとした売買ルールが、それほど パフォーマンスに大きく影響を与えるとは考えていません。なぜなら、TOP IXなどの指数が下落すれば、個別銘柄のテクニカル指標がどんな買いサイン を示していようが、業績が絶好調であろうが、株価はお構いなしに下落するか らです。逆に指数が上昇すれば、大小の差はあれ、ほとんどどんな銘柄も上昇 するのです。 以下のデータは、ある1つの売買ルールを使って、2000年から2007年 までトレードし続けた場合の検証結果です。(※手数料は考慮せず)
逆張り型のルールであるため、勝率は高めとなっていますが、平均損益率(1 トレードあたりの平均損益を%で表したもの)はわずか0.43%と低く、あまり 実用的なルールとは思えません。ところが、買いのタイミングを決める1つの 条件を追加するだけで、まったく異なる結果となります。 以下は、売買ルールはまったく変更せずに、ある条件(フィルター)を追加し てトレードを行った場合の検証結果です。(※手数料は考慮せず)
上記の2つの検証結果をご覧のとおり、まったく同じ「売買ルール」を使って いるにもかかわらず、トレードのタイミングを決めるフィルターを1つ追加す るだけでパフォーマンスはまったく異なったものとなります。 このことからもいえるように、トレードにおけるパフォーマンスを決定するの は、決して「売買ルール」といった単体の要因ではなく、じつは上記のような タイミングを決めるフィルターや資金管理などによるところが大きいのです。 逆をいえば、売買ルールそのものは少々アバウトであってもかまわないという ことになります。 |
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