私が初めて若井氏の著作を読んだのは1998年です。
『株はこうして儲けなさい』を書店で偶然見つけたのですが、その内容に大きく心を揺さぶられました。私は学生時代の1987年に株式投資を始めたので、それまでに多くの関連書籍を読んできました。しかし若井氏の本にはそうした書籍にありがちな成功体験談や個別銘柄の紹介などは一切なく、株式投資で利益をを得て勝ち残るための心構えが小気味よく述べられていたのです。
その内容は、投資と投機を区別、大きな儲けは大きな危険、安値主義、分散主義、短期主義、小幅主義、ダメモト主義など、これまでの書籍とは異なるユニークな主張が並び、しかもそれが自分の考え方に合致したので、感動して何度も読み返しました。
ちょうどインターネットの急速な普及時期と重なりサービスが次々に開始されたオンライン証券と、それに伴う手数料の大幅なディスカウントに乗って専業トレーダーとして独立する決心をするきっかけにもなった1冊で、今でも大切に持っています。ここで学んだことをベースに現在の徳山式デイトレード理論も編み出したのです。
今回おすすめする最新刊の『株で儲け続ける「買い方」225の鉄則』についても、それがしっかり受け継がれています。
「少ない資金、乏しい知識や情報でも、アマにはアマとしての戦略がある。中途半端にプロの出がらしを真似していては、いつまでたってもプロのカモだ。本書のような、プロを真似ずにプロに勝ち抜いていくアマの戦略で、戦っていかなければならないのである」
という前書きの言葉になるほどと思われた方に、価値ある1冊として前作『株で儲け続ける「売り方」220の鉄則』と合わせて自信を持ってオススメいたします。