「損は小さく、利は大きく」――言葉ではわかっていても、
実際にそういうトレードはできていなかった頃、本書に出会いました。
著者であるボー・ヨーダは、プロトレーダー兼金融コンサルタントですが、
読後に「それだけでいいの?」と拍子抜けした本。
あまりにさらっと書いてあるため、何度も読み直しました。
本書のとおりにトレードしたのが、リーマンショックのあった2008年。
当時、ユーロ円を高値でつかんで、下げ相場のなかロスカットをうけた苦い経験がありました。
9月のリーマンショックで相場が激しく動いたので、今でも覚えてますが、
2008年10月24日金曜日のトレードは、この本に出合わなかったらできなかったですね。
本書で語られている勝率自体は低勝率でも、高リワード。
そのころ4連敗して、そのあとたった1回のトレードで、ドローダウンを回復してさらに利益がのった。
そこではじめて「損小利大」という考え方ができるようになりました。
相場には利益を取れる時期と、そうではなく持っていかれる時期がある。
それにいかに早く気づくかで、次の行動を早くとれます。
本書の題名にある「エッジ」とはトレード手法ではなく、資金管理のこと。
そういう意味では、資金管理の入門書といえるでしょう。
私は、トレードには負けがつきものだと基本的には思っています。
大きく負けないように損とうまく付き合うことが、エッジなのではないでしょうか。