本書の邦題は正に的確である。私の相場の腕に変革が起こったのは1997年の本
書との出会いだった。本書のあるやり方をほぼそのまま日経平均先物の取引に
応用したのだが、当時300万円想定の口座の残高は1年でほぼ倍になった。1.
相場で実際に儲けた人がそのノウハウを伝授した、2. それを真似した、だけ
の話である。
振り返って見ると、書き物の良し悪しは別として、儲けさせてもらったと思う
著者は少ない。リンダ・ブラッドフォード・ラシュキ、ジェーク・バーンシュタイン、バン・タープ。その中でも心から筆頭に挙げたいのがラリーだ。
本書にはシステムトレーディングの概念がその根底にあるが、注文の出し方か
ら資金管理法までを非常にバランスよく含んでいるといえよう。一つの流儀を
余すところなく伝授するこの本の価値は、「○○分析」的な本に比べて遥かに
高い。上達の糸口がなかなかつかめない方には特急券としてお勧めしたい本で
ある |