FXメタトレーダー実践プログラミング 高機能システムトレードソフト超活用術
豊嶋久道
パンローリング
A5判 526頁 2009年10月発売
本体 2,800円 税込 3,080円
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ロングセラー、現在10刷
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<システムトレードの強力なパートナー>
MetaTrader4の売買システム開発過程を段階的に学ぶ
今やFX(為替証拠金取引)トレーダーの常識となった大人気ソフト「メタト
レーダー4」。リアルタイムの相場表示はもちろんのこと、
多彩なテクニカル指標、仮想売買、独自指標の作成、売買システムの構築と検証、自動売買、口座管理まで、およそトレーダーが求めるであろう機能を兼ね備えた理想的なソフトである。しかも、これらの機能の利用は無料だ。
しかし、その手軽さからか、メタトレーダーを単なる自動売買実行ソフトとし
て扱い、ろくに自分で検証もせずに既成の売買システムを購入して、大切な自分
の資金を運用しようとする投資家もいるようだ。
もちろん、既成の売買システムのなかには優れたものもある。しかし、すべて
ではない。また、すべての業者が同じ相場を提供するとは限らないFXやCFD(差
金決済取引)では“優れたシステム”でさえ機能しない可能性があるのだ。
自動売買で成果を上げている人たちは、超一流のアスリートと同じように、人
一倍の努力を重ねている。涼しい顔で好成績を上げるその裏側で、自分のスタイ
ルを構築するため、たゆまぬ研究と検証、実践を続けているのだ。
実は、その「パートナー」としてうってつけなのが、メタトレーダーなのであ
る。ただし、その潜在能力を引き出すためには、メタトレーダーと「会話」をす
るためのプログラム言語「MQL4」の習得が求められる。
本書はメタトレーダーブームの火付け役となった『FXメタトレーダー入門』の
続編として、前作では詳しく触れることができなかったメタトレーダーの強力な
プログラミング機能をできるだけ多く紹介した。
「ただプログラムが分かる」レベルから「自分の思ったとおりのプログラムが
作れる」レベルになるには、外国語の学習同様、最低限の試行錯誤が必要であ
る。しかし、本書でその「最低限の試行錯誤」を効率良く経験してもらおうとい
うわけだ。
メタトレーダーを自由自在に扱って自分自身の売買アイデアを100%具体化さ
せ、理想的なトレードを実現させてほしい。
目次
はじめに
メタトレーダー5について
第1章 メタトレーダーの構成を知る
1-1 メタトレーダーを使いこなす前に
あなたはどこのメタトレーダーを使っていますか?
インストールしたフォルダをのぞいてみよう
1-2 メタトレーダーとMQL4プログラミング
メタトレーダーで作成可能なプログラムの種類
カスタム指標プログラム
エキスパートプログラム
スクリプトプログラム
ライブラリープログラム
MQL4プログラムのフォルダ構成
本書で使用したサンプルプログラムについて
第2章 カスタム指標プログラムで独自のテクニカル分析
2-1 カスタム指標プログラムの基本
表示ウィンドウの指定
表示させるカスタム指標の数の指定
特別な関数の動作タイミング
指標を表示する仕組み
配列の要素インデックスとチャート上の位置
指標スタイルの指定
指標値の表示場所とラベル
2-2 組み込みテクニカル指標関数の使い方
移動平均
ボリンジャーバンド
パラボリックSAR
モメンタム
RSI
MACD
ストキャスティックス
HLバンド
ATR
カスタム指標の平滑化
カスタム指標を組み込み関数として使う
ヒストグラムを利用したカスタム指標(平均足)
トレンドの方向をヒストグラムで表示
時系列アクセス関数を利用したカスタム指標
2-3 オブジェクトを利用したカスタム指標
価格の目安ラインの表示
複数のチャート情報を同時に表示
2-4 テクニカル指標のデータをファイルに出力
過去の一定期間のデータを出力する
スクリプトプログラムに関する注意点
不要なデータをスキップして出力する
リアルタイムにデータを出力する
第3章 トレード関数で柔軟な注文を実現
3-1 トレード関数を使いこなす
注文を送信する
注文の状態を調べる
注文を変更する
オープンポジションを決済する
待機注文をキャンセルする
3-2 トレード時のエラーチェック
トレード時のエラー処理方法
価格パラメータに関するエラー
FX業者サーバとの通信エラー対策
3-3 トレード関数のライブラリー化
現在のポジションのロット数を求める関数
注文を送信する関数
オープンポジションを変更する関数
オープンポジションを決済する関数
待機注文をキャンセルする関数
3-4 エキスパートプログラムによる注文
リピートIFD注文
複数の注文に対応したリピートIFD注文
OCO注文
トレイリングストップ
一定幅でないトレイリングストップ(1)
一定幅でないトレイリングストップ(2)
第4章 エキスパートプログラムでシステムトレード自由自在
4-1 売買システムの基本構成
仕掛けのみのシステム
手仕舞いを追加したシステム
どのタイミングでシグナルを出すか
4-2 仕掛けのパターン
指標の値の大小による仕掛け(1)
指標の値の大小による仕掛け(2)
価格と指標の交差による仕掛け(1)
価格と指標の交差による仕掛け(2)
複数の指標の交差による仕掛け(1)
複数の指標の交差による仕掛け(2)
ブレイクアウトによる仕掛け
現在形成中のバーの指標値を利用した仕掛け(1)
現在形成中のバーの指標値を利用した仕掛け(2)
4-3 手仕舞いのパターン
一定値幅での損切りと利食い
通常のトレイリングストップ
HLバンドを使ったトレイリングストップ
ATRを使ったトレイリングストップ
時間の経過による手仕舞い
4-4 そのほかのシステムのパターン
エントリーシグナルのフィルター
条件付き仕掛けのシステム
トレードする時間帯の制限
指値もしくは逆指値で仕掛けるシステム
複数システムの運用
資金管理について
4-5 ストラテジーテスターでの検証
エキスパートプログラム作成時の注意
テスターのモデルの選択
第5章 MQL4をさらに使いこなしたい人のために
5-1 データの型
int(整数)
double(実数)
string(文字列)
bool(論理)
color(色)
datetime(日時)
5-2 プリプロセッサ命令
#define命令
#include命令
#property命令
#import命令
5-3 変数の種類
変数の種類と有効範囲
変数の宣言方法による違い
5-4 配列の種類
5-5 数学関数
5-6 オブジェクトの表示
オブジェクトの作成
オブジェクトの設定
オブジェクトの削除
5-7 ファイルの入出力
ファイルのオープンとクローズ
ファイルへのデータ書き込み
ファイルからのデータ読み出し
ファイルへの追加書き込み
5-8 文字列に関する関数
文字列を表示・通知する関数
文字列を処理する関数
5-9 日時に関する関数
datetime型データを文字列へ変換
日時の文字列をdatetime型データに変換
5-10 マーケット情報
5-11 口座情報
5-12 関数のライブラリー化
さいごに
付録A MQL4関数一覧
予約変数
特殊関数
口座情報関数
配列関数
チェック関数
クライアントターミナル関数
共通関数
変換関数
カスタム指標関数
日付・時間関数
ファイル関数
大域変数関数
数学関数
オブジェクト関数
文字列関数
テクニカル指標関数
時系列アクセス関数
トレード関数
ウィンドウ関数
付録B 参考図書
コラム
Windows Vistaでメタトレーダーを利用するときの注意点
サンプルプログラムから新しいプログラムを作るには
関数中で省略できるパラメータについて
変数、関数の名前のつけ方
両建てポジションの決済
関数のパラメータの役割について
エキスパートプログラムでの特別な関数の動作タイミング
トレンドフォロー型とカウンタートレンド型
価格の表示ケタ数の違いについて
メタトレーダーでCFD取引
チャート上の過去データの取得について
変数や関数を宣言する場所
組み込みテクニカル指標関数の計算方法について
はじめに
前作『FXメタトレーダー入門』では“入門”の名前どおり、初めてこのソフトを操作する方を対象に、メタトレーダーのインストール方法から操作方法、さらに「MQL4」というメタトレーダーに搭載されたプログラミング言語の基本について解説をしました。初心者向けとしたのは、当時メタトレーダーを知る人が、ごく少数だったからです。
ところが、その後メタトレーダーは急速に個人投資家の間に知られるようになり、続編を望む声が筆者の耳にも届くようになりました。多くの方々が、システムトレードに関心を寄せていることを感じます。
今回『FXメタトレーダー実践プログラミング』を構成するにあたり、前作をご覧いただいてメタトレーダーがひととおり使えるようになったユーザーの皆さんに対して、どのような情報が必要なのだろうかと考えました。
「エキスパートプログラム」による自動売買は、メタトレーダーの大きな目玉です。そういったことから、実用的な売買システムをMQL4でプログラムして、それを羅列することも考えました。... (全文を読む)
メタトレーダー5について
本書で紹介しているのは、メタトレーダーのバージョン4「メタトレーダー4(MetaTrader 4=MT4)」です。ところが、本書執筆中に、バージョン5「メタトレーダー5(MetaTrader 5=MT5)」のリリース予定の情報が入ってきました。
バージョン4からバージョン5へのバージョンアップは、通常のアップデートとは異なり、ソフトウェアを根本的に開発し直すことを意味します。つまり、メタトレーダーの画面やメニュー構成など見た目で分かる部分だけでなく、内部のデータ構造やデータの処理方法などが全く一新されるわけです。
同じメタトレーダーといっても、中身は全く別のものと考えたほうがよいでしょう... (全文を読む)
著者紹介
豊嶋久道(とよしま・ひさみち)
1965年山口県生まれ。1988年慶應義塾大学理工学部電気工学科卒業。1993年慶應
義塾大学大学院博士課程修了。博士(工学)。大学生のころからC言語プログラ
ミングに親しみ、実用系のフリーソフトウェア、シェアウェアを公開。2003年よ
りFX取引を始め、システムトレードの道へ。最近ではFXオプション取引も含めた
売買システムの研究を行っている。主な著書に『FXメタトレーダー入門』(パン
ローリング)がある。
著者WEB:Toyolab FX―手ぶらで為替取引
(現代の錬金術師シリーズ83)
読者のご意見
全く初めての分野の為、とても難しい。しかしサンプルコードをひとつずつ自分で入力していると、少しずつ理解が深まっていく気がしている。...もっと見る
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