目次
監修者まえがき
序文
はじめに
謝辞
まえがき
第1章 トレーディング戦略について
本書を書いた理由
どんな人が読むべきか
本書が目指すもの
本書の構成
第2章 システマティックトレーディングのエッジ
自由裁量トレーディング
レベルを引き上げる
実証
定量化
リスクとリワード
パフォーマンス特性
客観性
一貫性
拡張性
ヒストリカルシミュレーションの利点
正の期待値
将来的に利益を生み出す可能性
パフォーマンス特性
適切な口座サイズ
リアルタイムパフォーマンスを測る尺度
最適化がもたらす効果3
ウォークフォワード分析がもたらす効果
戦略の完全理解から得られるメリット
信頼性
戦略の改良
第3章 トレーディング戦略の開発プロセス
トレーディング戦略開発の2つのアプローチ
科学的アプローチ
経験的アプローチ
トレーディング戦略の設計プロセスの概略
ステップ1――トレーディング戦略の策定
ステップ2――ルールを正確に定義した形に書き換える
ステップ3――予備検証
ステップ4――トレーディング戦略の最適化
ステップ5――ウォークフォワード分析
ステップ6――システムによるトレーディング
ステップ7――リアルタイムパフォーマンスの評価
ステップ8――システムの改良
第4章 戦略開発プラットフォーム
スクリプト言語
スクリプトの診断
レポート作成機能
最適化
目的関数
処理速度
自動化
ウォークフォワード分析
ポートフォリオ分析
まとめ
第5章 トレーディング戦略を構成する要素
戦略を構成する3つの基本的要素
仕掛けと手仕舞い
リスク管理
ポジションサイジング
典型的なトレーディング戦略の概略
トレードは仕掛けと手仕舞いからなる
仕掛けフィルター
リスク管理
トレードリスク
戦略リスク
ポートフォリオリスク
利益管理
トレーリングストップ
オーバーナイトギャップがトレーリングストップに及ぼす影響
プロフィットターゲット
オーバーナイトギャップがターゲットオーダーに及ぼす影響
ポジションサイジング4
高度なポジションサイジング戦略
まとめ
第6章 ヒストリカルシミュレーション
必要不可欠なレポート
パフォーマンスサマリー
トレードリスト
資産曲線
期間ごとのパフォーマンス
精度の重要さ
ソフトウエアの限界
数値の丸め問題
架空のトレード
指値注文
現実的な仮定
価格スリッページとトレードスリッページ
オープニングギャップスリッページ
オープニングレンジスリッページとクロージングレンジスリッページ
サイズによるスリッページ
スリッページの重要性
サーキットブレーカー
重大なイベントと重大な日
ヒストリカルデータ
株価
現物市場
先物市場
つなぎ足
パーペチュアル
修正つなぎ足
テストウィンドウのサイズ
統計学的条件
サンプルサイズと統計的誤差
トレードサンプル数はどれくらい必要か
安定性
自由度
トレーディング頻度
市場のタイプ
上げ相場
下げ相場
周期的相場
保ち合い相場
効率的市場
トレーディング戦略のライフサイクル
ウィンドウサイズとモデルの寿命
第7章 策定と具体化
トレーディング戦略の策定
具体化――アイデアを検証可能な形に変換する
漠然としたアイデアは明確に
第8章 予備検証
計算とトレードの検証
計算
トレーディングルール
まとめ
理論による検証
収益性の予備検証
多市場多期間検証
市場バスケットの選択
検証期間の長さの決定
データのセグメント化
検証の実行
検証の結果
第9章 探索と評価
さまざまな探索法
グリッド探索法
優先的段階探索法
山登り法
多点山登り法
高度な探索法
擬似焼きなまし法
遺伝的アルゴリズム
粒子群最適化
探索法おける問題点
目的関数
いろいろな評価法
複数の評価基準を用いる評価法
第10章 最適化
最適化とオーバーフィッティング
最適化の簡単な例
最適化の枠組み
変数の選定
スキャンレンジの選定
ヒストリカルサンプルの選定
目的関数の選定
最適化の評価
多市場多期間最適化
最適化の評価
堅牢なトレーディング戦略
堅牢な最適化
統計学的に有意な最適化特性
最適化特性の分布
最適化特性の形状
最適化に対する戦略の反応
その戦略はさらに開発を進める価値のあるものか
第11章 ウォークフォワード分析
堅牢なトレーディング戦略か
堅牢性とウォークフォワード効率
オーバーフィッティングに対する対策
リスクとリターンを測る信頼性の高い尺度
市場変動による影響
最良の変数の組
データの妥当性
ピークパフォーマンス
統計学的厳密さ
変動する市場
さまざまな市場状態
ウォークフォワード
ウォークフォワードの役割
ウォークフォワードテストの設定
ウォークフォワードテストの実例
ウォークフォワード分析
ウォークフォワード分析の目的
ウォークフォワード分析の実例
堅牢な戦略か
WFEはどれくらいであればよいのか
リスクについて
ウォークフォワード分析とポートフォリオ
第12章 パフォーマンスの評価
投資としてのトレーディング戦略
リスクの大きさ
ほかの投資との比較
最大ドローダウンとトレーディングリスク
最大ドローダウン
最大ドローダウンとトレーダー
資産の最大成長とトレーダー
トレード資産とリスク
リスク調整済みリターン
リワード・リスク比率
モデル効率
安定性
損益のパターン
第13章 オーバーフィッティングのさまざまな側面
オーバーフィッティングとは何か
後知恵の誤用
オーバーフィットした予測モデルのケース
オーバーフィットしたトレーディングモデルのケース
オーバーフィットしたトレーディングモデルを見分けるためのコツ
オーバーフィッティングの要因
自由度
自由度の測定
自由度、サンプルサイズ、スタートアップ・オーバーヘッド
トレードサンプルのサイズ
最適化エラー1――過剰変数
最適化エラー2――過剰スキャン
「小さな池のなかの大きな魚」現象
ウォークフォワードテスト
第14章 戦略によるトレーディング
トレーディングの心理的側面
投資収益率
劣悪な戦略
市場の縮小
未知の市場状態
ライバルの出現
最大損失51
リアルタイムパフォーマンスと評価パフォーマンス
評価特性とトレーディング特性の比較
評価特性を理解しよう
パフォーマンスのゆがみ
予期せぬ利益
連敗
小康状態
まとめ
序文より
本書の初版を読んだとき、私とわが社のスタッフが特に関心を持ったのは、システム開発にウォークフォワード分析を用いることのメリットを書いてある部分だった。
今や初版は古典的存在だが、一般に古典に手を加えるのはタブーとさえ言われる。しかし、本書の場合、それは必然だったと言えよう。ボブが「はじめに」で述べているように、本書初版が出版された1991年以降、コンピューターの世界も、トレーディング、そしてマネーマネジメントの世界も大きく様変わりした。われわれを取り巻く世界の劇的変化に合わせてボブがこの第2版の執筆を決意したのはまさに的を射た行為だったと言えよう。本書が素晴らしいのは、初版の改訂にとどまらず、世界の変化を認識し、内容をより明確かつ深い洞察力をもって解説するとともに、この間に彼が学び得た新たな洞察を加えている点である... (全文を読む)
第2版の執筆を決意したわけ
本書初版である『トレーディングシステムの開発と検証と最適化――オーバーフィッティングの健全な解決方法を求めて』(パンローリング)が出版されたのは1991年である。それから17年の間にわれわれを取り巻く世界は大きく変化した。市場も変化したという人もいるが、私はそうは思わない。
通信、テクノロジー、富、トレーディングスタイルの変化を取り込みながら公正価値を瞬時に算出するという市場の本質は今も昔も変わらない。市場の最大の特徴は、市場参加者のスタイルの変化に適応する能力であると私は思っている。
本編に入る前に、初版出版以降の世界の主な変化とそれが市場とトレーディングに与えた影響について見ておきたいと思う。しばしお付き合い願いたい。一言でいえば、これらの変化によってトレーディングの性質とこの業界は大きく様変わりし、それに伴ってトレーディング戦略の設計と評価の方法も根本的に変わった。
「どのように変わったのか」と思う読者がいるかもしれないが、これは当然の疑問である。これは本書の主題に深く関わるため、私の考えを述べておきたい。
トレーディングシステム――底辺からロックスターへ
現在と1990年初頭との最大の違いは、1990年代初頭は、トレーディングシステムが本当に機能するのかどうかが疑問視されていたことである。比較的最近この業界に入って来た人にとってはちょっとショックな話かもしれない。アルゴリズムトレーディングに多くのメリットがあることは、今や疑う余地のないものとして、まるで宗教的信仰のように広く信じられている。
アルゴリズムトレーディングのメリットを一般に広く認識させることに長年取り組んできた者としては、アルゴリズムトレーディングを頭から疑うのも、宗教のように信じるのも危険だと思っている。私が提唱するのは科学的手法と経験的アプローチである。こうした批判的手法を、一貫性と厳密さ、そして適度な懐疑主義をもって採用しない限り、トレーディングでの成功はありえないと思っている... (全文を読む)
著者紹介
ロバート・パルド(Robert Pardo)
トレーディング戦略の設計・検証のエキスパートして知られ、プロのマネーマネジャーとしても長い経歴を持つ。マネーマネジメント会社であるパルド・キャピタル・リミテッド(PCL)をはじめ、コンサルティング会社のパルド・グループ、独自の市場分析サービスを提供するパルド・アナリティックス・リミテッドの創始者兼社長でもある。1983年以来、自作ソフトウエアの改良、市販のトレーディングソフトの設計、プログラミング、ドキュメンテーションに精力的に取り組んでいる。トレーディングの世界最大手であるゴールドマンサックス、トランスワールド・オイル、大和証券でコンサルタントを勤めた経験もある。さらに、パルド・キャピタル社とダン・キャピタル・マネジメント社とのジョイントベンチャーでXT99トレーディングプラットフォームを開発した。PCLは1999年6月以来、300%を超えるリターンを上げ、フューチャーズ誌の年間運用成績ランキングの5位以内に6回入り、2001年にはトップに立った。2008年には142%という驚異的なリターンを記録し、ここ10年間でも年平均26%以上のパフォーマンスを上げて、CTA(商品投資顧問業者)上位30社の常連になっている。ロバート・パルドへのアクセスは、rep@pardocapital.com またはホームページの http://www.pardocapital.com/ 。
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