今まで知られることのなかった“本当”のハイテク株投資
Bart
パンローリング
A5判 2006年11月発売
本体 2,800円 税込 3,080円
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〜ハイテク株に投資したいあなたへ。 今までハイテク株で負けてきたあなたへ〜
ハイテク株は成長株ではなく、景気変動株です!
だから、投資のタイミングさえわかれば、
誰にでも、簡単に、高確率で勝てます。
本書ではその方法を紹介します。
まえがき
本書を手にとっていただきありがとうございます。この本を執筆している私Bart
は34歳のサラリーマンです。しかも証券会社や金融とはまったく無縁の、ある半導体
製造装置関連企業に勤めています。
おかげさまで前著「私も絶対サラリーマン投資家になる!」を上梓でき、幸いにも
ご好評をいただきました。
前著に対して寄せられたご意見の中で「もっと詳しく解説してほしい」というご意
見がありましたので、今回、実践編として前著で述べた「シリコンサイクル」を深く
掘り下げて、半導体関連銘柄をはじめとするハイテク株について執筆させていただく
こととなりました。
幸いにも私は半導体製造設備関連の企業に長年勤めており、ハイテク株銘柄につい
てある程度は理解できるので、そのぶん、皆さんにも生きたお話ができるのではない
かと自負しております。
簡単に私の投資歴をご紹介します。2001年から独学で株式投資を始め、紆余曲折を
経ながらいろいろな投資法を試し、“負けない投資”を重視した現物株投資のみで株
式資産を年間平均15%、コンスタントに増やせるようになりました。おっと、本を閉
じないでください。15%では少ないと感じられるかもしれませんが、手前味噌ながら、
2003年以前の下げ相場を経験しながら毎年コンスタントに年間平均15%増やせたので
す。この成績は、あの有名な「さわかみファンド」といい勝負といえるのではないで
しょうか。
このように、私は今までコンスタントかつ確実に利益を得ることを重視した「負け
ない投資」を行ってきました。リスクを抑えるためにあえてハイリターンのチャンス
を捨てるような投資法です。
信用取引もほとんど使わず、損失を抑えるため投資先を分散し、主に長期投資で臨
んできました。いわゆるデイトレードと言われるような投資法とはかなり対照的な投
資法といってよいでしょう。
ちまたには「デイトレードで、数年で数億稼いだ」といった本が氾濫しています。
でも、本当なのでしょうか。ふたを開けてみると、実際にデイトレードで成功する人
はごく数%と聞きます。ひょっとするともっと少ないかもしれません。デイトレード
を始めたはいいものの、資産を大きく損ない、株式市場から退場している。これが、
実情ではないでしょうか。
デイトレードに代表される短期売買での資産形成を試みる前に、僭越ながら確実か
つ着実に資産を形成してきた私のような者の話を聞くのも損ではないと思います。今
回は私の投資手法の中から、少しリスクは高いですがハイテク株投資についてお話し
していこうと思います。
さて、少し古い話になりますが、読者の中で2000年のITバブル崩壊で損失を被った
方は、こう思われて投資をしたのではないのでしょうか。
「ハイテク株は成長株」
「だから株価はまだまだずっと上がる」
「たとえ少しぐらい含み損が出ても、株というものは長期で持つものだから気にして
はいけない」
こういった考えはITバブル崩壊で損失を被った方だけでなく、株式投資を始めよう
とするほとんどの方が持っているのではないでしょうか。
しかし、残念ながらこれらの考え方はハイテク株に関しては誤りです。半導体銘柄を
はじめとするハイテク関連銘柄の株価は「シリコンサイクル」と呼ばれる半導体需給
の波に沿って規則的に上下するのです。この波を知らずして投資すれば損失を出すの
は必至です。逆をいえば、この波を見極めさえすれば投資で成功するチャンスが飛躍
的に増えるわけです。
波の振幅の激しさと同じく株価は上下に激しく動きます。何よりも、波の周期はだ
いたい2年周期と読みやすく、売買のタイミングを測るのにちょうどよいのです(タ
イミングがわかりやすいので、信用取引も仕掛けやすいです)。
かの有名なカリスマ投資家、ジム・ロジャース氏はこうおっしゃっています。
「株式投資で成功したいなら、1年で2倍になる銘柄を探せ」
シリコンサイクルによって株価が動く、値動きの激しいハイテク株ならそういう銘
柄を探すことは十分可能です。
本書ではこのシリコンサイクルのグラフの作り方、活用方法、売買技術を余すとこ
ろなくお伝えします。
また、シリコンサイクルで株価が動く銘柄すべてのチャートも網羅しています。実
際に銘柄を選ぶ際にはそれらの中から「格付速報」と「CD-ROM版会社四季報」を用い
て皆さんのお眼鏡にかなった銘柄を選定していただければと思います。
どうぞITバブルで損失を被った方、本書を通じてその損失を取り戻してください。
いや、それを上回る利益を上げてください。
そして株式投資初心者の方、本書を通じて銘柄の選別方法と売買タイミングの見極
め方を学び、投資家としてさらなる高みを目指してはいかがでしょうか。
それではハッピーリーディング!!
目次
まえがき
本書の使い方
第1章 シリコンサイクルとは
はじめに
第1節 シリコンサイクルとは何か
第2節 シリコンサイクルには2つの顔がある
第3節 国内電子部品デバイス工業在庫循環で読み解くシリコンサイクルの作り方
第4節 国内電子部品在庫循環で読み解くシリコンサイクルの作り方
第5節 米国IT在庫から読み解くシリコンサイクルの作り方
第6節 国内BBレシオで読み解くシリコンサイクルの作り方
第7節 北米BBレシオで読み解くシリコンサイクルの作り方
第8節 シリコンサイクルのもたらす驚くべきパフォーマンス!
第9節 株価がシリコンサイクルどおりに動かない! その時は
第10節 シリコンサイクルと株価チャート集
第2章 投資すべき銘柄の選択 〜「CD-ROM版会社四季報」を使おう〜
はじめに
第1節 シリコンサイクル銘柄のグループを作ろう
第2節 投資すべき銘柄をすばやく見つけたい 〜高収益割安株編〜
第3節 資金を潤沢に持っている企業を選ぶ 〜資産バリュー株編〜
第4節 黒転銘柄をねらえ!
第5節 今期の業績が伸びる銘柄を買う
第6節 実際にスクリーニングをしてみよう!
第7節 効率性ランキングをチェック
第8節 最後にこれだけは見よう 〜格付速報で経営チェック〜
第3章 売買タイミングについて
はじめに
第1節 シリコンサイクルが底だと思ったら その1 〜いろいろな銘柄を買おう
〜
第2節 シリコンサイクルが底だと思ったら その2 〜少しずつ買おう〜
第3節 シリコンサイクルが上向いても株価が上がらないときは 〜損切りのススメ〜
第4節 シリコンサイクルが天井だと思ったら 〜少しずつ売ろう〜
第5節 空売りを仕掛けるときには 〜空売り銘柄を見つけるときの注意点〜
第6節 信用取引をやってみよう 〜トレンド転換をいかに読むか〜
第7節 ナンピンはやめよう!
第8節 儲けるためには「儲けよう」と思うべからず
第4章 私のシリコンサイクル投資記録
はじめに
例1:THK(6481)
例2:黒田精工(7726)
例3:UMCJ(6939)
例4:日立マクセル(6810)
例5:東光(6801)
例6:新川(6274)
例7:エルピーダメモリ(6665)
2005年から2006年にかけての反省点
付録1 アメリカのハイテク株を発掘しよう!
はじめに
第1節 シリコンサイクルに合致した銘柄の探し方
第2節 シリコンサイクルに合致する銘柄の紹介
第3節 個別企業の財務指標等のチェック
付録2 シリコンサイクル以外のサイクル
はじめに
第1節 鉱工業生産編
第2節 鉄鋼株在庫循環投資&ガラス株在庫循環投資
第3節 その他奇妙な株価のサイクル
第4節 季節要因を利用する
第5節 金利低下時は金融株の買い時
あとがき
参考文献
●読者のご意見
(現代の錬金術師シリーズ)
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