株式投資のテクニカル分析 売買ルール集
若林良祐
パンローリング
A5判 232頁 2021年9月発売
本体 1,800円 税込 1,980円
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読者の声| 187ページの補足について
手法作りに必要な“考え”がわかる データ検証で「成績」を証明
株式投資のテクニカル分析 売買ルール集
――売買ルールの過去検証から判明した、個人投資家が持つべき正しい戦略
1)「売買ルールの検証」という難しい作業を引き受けました
投資のノウハウを教える本は、次のような変遷をたどってきています。
手法を学ぶ → 資金管理 → 手法の検証(→ 自動売買)
最初は、他人が作った手法を学んで。「どこで買って、どこで売るのか」という話が主体になっていました。
その後、勝ち続けるためには資金管理を学ぶ必要があること、さらには、「学ぼうとしている手法が本当に使えるのか、証明してから使おう」という「検証」の話が登場してくるようになりました。
本書籍は、このうち、「検証」の部分を主に扱っています。
「検証することが大事」だとわかってはいても、実際に検証してみようとすると、細かな知識が必要で、そのハードルは高いです。
そこで本書では、マニアックではない、主なトレードの売買ルールを検証。その結果(利益率ランキングなど)を紹介しています。
「何が良いのかわからない」など、玉石混交の情報の海で溺れている数多くの投資家に対して、「過去データによる検証結果」というひとつの道筋を示すことにしました。
この検証結果をもとにして、2つのことをやっていただきたいと考えています。
2)ひとつは「真似る」こと
先述したように、本書では“利益率の高い売買ルール”をランキング形式で紹介しています。それを参考に、順位の高い売買ルールをそのまま真似てもらうことがひとつのやり方です。
ただし、注意点があります。それは、ある条件をもとに「過去」を調べただけにすぎないという事実です。過去検証では成績が良かったとしても、今後もその結果を享受できるかどうかわかりません。だからこそ、パラメータを変更してみるなど、自分なりに調整していくことが大事になります。
その意味では、過去検証で成績の悪い売買ルールであったとしても、条件を変えていけば使える売買ルーになる可能性も十分にある、ということでもあります。
3)もうひとつは「自分専用の手法を作る」こと
成績の良い売買ルールを真似ること自体は、使い方としては決して間違っていませんがが、できることなら、もう一歩先に進んでいただきたいと考えています。
投資に限った話ではありませんが、ノウハウを教わる場合、一般的には“結果を出している人が編み出したやり方”を参考にすることになります。
本書で紹介している売買ルールも例外ではありません。突き詰めていくと“どこぞの誰か”が発見したものです。
学ぶの語源は「真似ぶ」という説もあるように、人の真似から入ること自体は悪いことではありません。
でも、真似だけで満足していては、いずれ頭打ちになる怖れがあります。なぜなら、人はそれぞれ、思考も、好みも、性格も違うからです。コピーは、あくまでもコピーです(自分のものではない)。やはり、自分に合った、自分だけのルールを作ることができるのであれば、それにこしたことはありません。
本書では、“そこ”を目指しています。過去検証で実績のある売買ルールを参考にして、「結果の出ているルールに共通している項目は何か」「どういう思想で売買ルールを構築すればよいのか」などを学び、自分専用の手法を、自分の手で作ってほしいと願っています。
4)本書を通して伝えたいこと
私が本書を通して伝えたかったことは、「どういうテクニカル指標を使うのか(売買ルールを使うのか)」が重要なのではなく、「どういったコンセプトで自分のトレードを構築するのか」が重要であるという点です。
そして、そのコンセプトは何かというと、今回の検証結果から判明したことでいえば「●●を何らかの形で定義し、▲▲を探すこと」なのです(※●●と▲▲は本書の中で紹介)。
昨今、株式投資手法の紹介では、特定のテクニカル指標や特定の期間設定に、さも秘訣があるかのように語られるものが多く見られます。もちろん、パラメータを変更することで、成績をいくぶん向上させることは可能かもしれませんが、本質的には、データ的に見れば、特定の指標や期間設定に秘訣など存在しないのです。
どのテクニカル指標を使うのかや、どういうパラメータ設定にするのかが問題ではなく、どういうコンセプトにするのか(どういう状況に注目するのか)について、軸となる考えを作ってください。
本書を読んでほしい人
- 玉石混交の投資情報の海の中、何を参考にすれば良いのか、わからない人
- 検証の大切さがわかってはいても、自分で実行するのは難しい人
- 検証で証明された手法を使ってみたい人
- 手法を作るときに、どういう考えを取り入れればよいのか、学びたい人
本書の特長
- 株式投資(FXではない)のテクニカル的手法の検証本
- 計26の手法の検証
- 独自データ(検証)を掲載。ネットにも載っていない
- 検証結果から、利益率の高い売買ルールを真似することができる
- 検証結果をもとに、自分で利益率の高い売買ルールを作ることもできる
著者紹介
若林良祐
1998年生まれ。高校生の時に親の勧めで株式投資を開始。大学在学中は金融商品仲介業者のインターンシップに4年間従事。2018年3月よりYahoo!ファイナンス「投資の達人」(2020年3月末掲載終了)に出演。現在は需給をベースとした運用手法の研究を行っており、さまざまな投資スタイルに合った手法を日々研究している。
目次
はじめに
第1章 検証のための指標解説
第1節 検証を始める前に
第2節 全売買ルールに共通する条件
1)使用するツールについて
2)検証期間
3)総資金
4)対象銘柄
5)最低平均売買代金
6)検証の時間軸と執行タイミング
7)ストップ高・ストップ安銘柄の扱い
8)手数料
9)購入株数の算出
10)仕掛けの優先順位
11)最大仕掛け銘柄数
12)出来高比率による仕掛け株数制限
第3節 運用評価におけるポイント
1)概要レポートによる運用評価
2)成績推移グラフ
3)収益率分布
4)市場別の取引データ
5)曜日別の取引データ(シグナル発生日)
6)業種別の取引データ(業種不明を除く)
第2章 単一のテクニカル指標による検証
第1節 はじめに
第2節 5日/25日移動平均線クロス
第3節 25日/75日移動平均線クロス
第4節 75日/200日移動平均線クロス
第5節 移動平均線のパーフェクトオーダーによる順張り戦略
第6節 一目均衡表を使用した売買ルール
第7節 25日ボリンジャーバンド±2σを使用した逆張り戦略
第8節 25日移動平均線と株価の乖離率を使用した逆張り戦略
第9節 14日RSIを使用した売買ルール
第10節 9日RCIを使用した売買ルール
第11節 14日スローストキャスティクスを使用した売買ルール
第12節 MACDのクロスを使用した売買ルール
第13節 14日DMIを使用した売買ルール
第14節 加速度0.02のパラボリックSARを使用した順張り戦略
第15節 グランビルの第1法則による売買ルール
※第2節〜第15節まで、「概要」「売買ルール」「検証結果」「考察」で構成
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第3章 複数の指標による売買ルールの検証
第1節 はじめに
第2節 200日移動平均線と14日RSIを組み合わせた押し目買い戦略
第3節 パーフェクトオーダーと9日RCIによる押し目買い戦略
第4節 MACDトレンドフィルターを使用したRCI逆張り戦略
第5節 オシレーターと乖離率を組み合わせた逆張り売買ルール
第6節 長期トレンドフィルターを加えた乖離率複合逆張り戦略
第7節 タートルズ・ブレイクアウト・システム
第8節 ゴールデンクロスとブレイクアウトの複合売買ルール
第9節 タートル・スープ戦略
第10節 トレンド判定付きタートル・スープ戦略
第11節 魔術師リンダの「聖杯」トレード戦略
第12節 DXとボラティリティによる短期押し目買い戦略
第13節 5日RCIによるボラティリティスイングトレード
※第2節〜第13節まで、「概要」「売買ルール」「検証結果」「考察」で構成
第4章 売買ルールの検証を通しての考察
第1節 売買ルール検証に関してのまとめ
第2節 トレンド系指標は単一で使用してもプラスのリターンを上げられる可能性が高
第3節 勝てる手法と言われているものの中には、売買シグナルの選別を必要とするものがある
第4節 リターンを上げるコツは長期トレンドと短期的逆張りの融合ルール
1)手法を作るときの考え方
2)勝率とペイオフレシオの関係についてのまとめ
3)売買ルールの発展可能性について
4)仕掛けの優先順位を変更する
5)対象銘柄を市場ごとに区別する
6)購入株数の算出方法を変えてみる
7)日経平均株価やTOPIXのテクニカル条件を加える
第5章 システムを使用しない投資家のための銘柄選びの方法について
おわりに
参考文献・使用ツール
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読者のご意見
こういう切り口、レイアウト、検証がある本に出合ったことがなく、まさしく私が探していた本です。辞書と参考書が一つになったような感じで、使いやすいし、これからトレードしていく上で何度も見るだろうな〜と思います。大切にしたい一冊です。...もっと見る
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