ゲーリー・ビールフェルド Gary Bielfeldt
わずか1000ドルの資金でトウモロコシ先物1枚のトレードからはじめ、後年、世界一の規模を誇るTボンド先物市場で名だたる機関投資家たちに伍するまでになる。『マーケットの魔術師』の一人として、本書にその手法が紹介されている。


ギャンブルトレーダー

(ジャック・シュワッガー)
 トレードとポーカーの類似性を説明してください。

(ゲーリー・ビールフェルド)
 僕は幼い時にポーカーのやり方を教わった。父は勝算の高い手で勝負する方法を教えてくれた。配られた手で毎回おりずに勝負してはいけないんだ。もしそんなことをすれば、負けの確率を高くしてしまうだけだからね。いい手で勝負するべきだ。そして、手がよくない時はあえて勝負せずに素直におりてします。より多くのカードがテーブルにあって、非常に強い手を持っている時、つまり勝つ確率が自分に有利に傾いている時は、より大きく賭けて徹底的に勝負するべきだ。

もし、そのポーカーの考え方をトレードに応用すれば、あなたの勝率は著しく向上するはずだ。僕は常に、ちょうどポーカーで勝算の高い手を待つように、絶好のトレード・チャンスを待つ忍耐力を保つように心がけている。もしトレードがしっくりいかなかったら、手じまって小さな本を出すんだ。それは、ポーカーで悪い手のときにおりてしまうことと同じことだ。その一方で、勝算が高いと考えられる時は、ポーカーでいい手の時徹底的に勝負するように、積極的にそして本当にレバレッジを効かせてトレードするべきだ。

(『マーケットの魔術師』より)