トレーディングで疲れた頭に"箸休め"としてお薦めする1冊です。
占星学の世界的権威、レイモンド・メリマン氏が世界情勢と株式、債券、為替、コモディティの各マーケットの予測1年分をまとめた本の最新版。毎年12月に出版されています。投資家のみなさんに注目していただきたいのは、それぞれのマーケットに示された重要変化日です。重要変化日とは、メリマン氏が天体の位相(難しいことはさておき…)と独自のサイクル理論から「この日は相場が転換する日」と予測した日です。星占いで相場予測なんて…と思われるかもしれませんが、過去の実績(2003年の日経平均は約9割的中!)を見たら放っておけないと思いますよ。ただし、重要変化日には相場が上に転換するのか下に行くのかは示されていないのが悩ましいところ。でもよく的中するので、私は日経平均の重要変化日をカレンダーに印をつけて「そろそろ近づいてきたぞ」などと楽しんでいます。
マーケットと並んで注目したいのは米国大統領について書かれた部分です。これまで大統領選挙の結果はズバリ的中しています。2003年12月発売の『フォーキャスト2004』によると、04年11月の選挙はブッシュ再選と予測しています。果たしてどうなるでしょう。それから巻末の「星座別個人運勢」もよく当たると好評です。
先日、著者と直接話す機会がありましたが、非常に真摯な方という印象を持ちました。哲学的な影響について質問したところTaoism(老荘思想)等を挙げていました。
本書では占星学(アストロロジー)の専門用語が多く使われているので、予備知識がないと難解に感じられるかもしれません。その場合は『フォーキャスト』の訳者でもある皆川弘之氏の『究極のマーケット分析 ファイナンシャル・アストロロジー』(投資日報出版)がお薦めです。