この本では、「マーケットはたくさんのプロがしのぎを削った結果として効率的になり、およそ儲かることが期待できるような銘柄はなく、儲かるか否かはすべて『運』のみに委ねられる。投資信託やファンドでは、プロに対する高給のコストが必要なため、市場の平均を下回る。よって猿が適当に保持した株のほうが成績が良い」との結論を紹介している。
他にもためになる内容として、
- 生命保険は「命を賭ける宝くじ」。
- 生命保険はどれだけお金を集め、どれだけ還元されるのかを知る。
- 住宅ローン 3000万円の家を金利5%の35年ローンで買うと、大体3000万円の利息を支払う。
- 住宅ローンは、レバレッジをかけたハイリスクの投資と同じ。
- 子供への教育投資は一人当たり1000万〜2000万円。
- 子供にお金をかけて良い大学へ出しても社会的に成功するかは無関係、もしくは逆効果。
- 競馬や宝くじをみれば、いかにボロい商売であるかは明白。
- 金融知識が不足している人たちにどうやってそれを売りつけるかが、大手広告代理店の腕。
- 過剰演出でロマンをかきたてて、馬券やくじを買わせてしまうのが彼らの作戦、騙されてはならない。
- プロの運用成績は平均するとサル以下。
- ノーベル経済学賞を受賞したプロ中のプロですら大損して、たった5年間で会社を破綻させてしまった。
- 投資なんてせずに一生懸命働きなさい。
- リスクを承知でお金を殖やしたいのならインデックス・ファンド。
- ギャンブルをしない。
- 借金があるなら返済する。
- 自分の市場価値を高めて元手をつくる。
- 元手がたまったらインデックスを中心として国際分散投資をする。
など読み応えがある。初級〜中級者用。
著者は欧米の研究機関にて計算科学の分野で博士号を取得。世界的なジャーナルに多数の学術論文が掲載される専門家、人気ブログを持つ。
市場平均を上回るための手段としてシステムトレードを考えるきっかけとなる。
過去、何年間も市場平均を常に上回る売買システムを手に入れれば、サルにも金融のプロにも負けないはずです。