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NLPの原理と道具「言葉と思考の心理学手法」応用マニュアル

外部からの刺激をどう認識しているのか、内的システムでどう経験や記憶を想起しているのか、思考を言語や行動としてどうアプトプットするのかといった人間の認知機能について著者の切り口で表現し、それをいかに実世界に生かすとよいのかを検証した本です。

本書は「NLPの原理と道具」という一見堅苦しい書名ですが、どう理論を応用するのかという検証も記載してあり、理論のみが書き連ねてある本より理解しやすい印象を受けました。ただし、本書中の検証が直接自分やその周りの人に当てはまらない場合もあると思われるので、最終的には読者の判断で取捨選択する必要があると感じました。

検証例の中でとりわけ、使う単語や動作などから優先的に使用する処理システムが何なのかを推定する提案が有益と感じました。と申しますも、相手に物事を伝えるときにはやはり相手に理解しやすい単語や表現を選択したほうがよいからです。

上司が部下に指示を伝えても、部下が指示通り動いてくれない場合など正しく情報が伝わっていない場合が実世界では散見されます。誤解を招かない情報伝達を行うためにも、相手の立場に立った言葉選びが肝要であると改めて認識いたしました。

言葉や表現は書物や指導者を選ぶ基準にもなり得ますし、応用方法は多岐にわたります。投資をする際の師匠選びに、言葉や表現をふるいの一つとして活用してもよいのではないでしょうか。

同じものを見ても人によりとらえ方が異なるため、認識の相違点を把握するのは重要です。相違点をいかに見つけ出すのかというよい一例を本書は提案してくれたと感じます。外面として現れる言葉、表現、動作と、それを支える内面にある思考やシステムとがどう関連しているのかを知るよい機会となりました。

NK 会社員 投資歴6年


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