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本書は投資バイアスという処に着眼して話が進んでいきます。行動ファイナンスの研究者に よって多くの投資バイアスが見つけられ、それらは脳回路の奥深いところにあるため無意識のうちに 投資判断に影響してしまうという、今までの投資関連の書籍と一味異なった観点から 投資の管理マネジメントについてまとめられていました。
無意識の誤り(バイアス)というとらえ方を各章で実際のケースを通して解りやすく説明されています。 脳の基本的な役割について説明し、マーケットの変動に対処するのがいかに難しいかを教えてくれます。
思考が投資にプラスやマイナスになるタイミングを理解し、結果ではなく過程を重視するのに役立てることや投資では精神状態、化学的状況、そしてそれらが投資判断に及ぼす影響を検証され最適なパーソナリティとは何かを考えさせられました。
どのようなときにバイアスが起こるかを学び投資判断能力を高めるテクニックについてよく学べるとおもいます。
第一部で脳とトレードについての基礎的な知識の紹介に始まり、常識的な脳より損傷をもった脳での トレードの方が成績が良かったりとさまざまな働きを紹介し
第二部で感情についてポジティブやネガティブの感情での投資判断の違い、 感情が如何にトレードの邪魔をしているのか考えさせられました。
第三部で損失回避のとらえ方、脳神経科学、思い込みなどの判断がいかに判断ミスにつながるか。
第四部では一番興味深い本題である儲かる脳について目標管理、ストレス解消など勉強できました。
この類の書籍でいつも考えさせられる規律についても要点をとらえ説明されています。
このコントロールの難しさは本書を読んでも解るようにバイアスによって正すことが難しい永遠の課題なのかと考えさせられました。
行動をかえる方法、自分を深く知ることについて触れられている処に納得させられます。
損失回避、ディスポジション効果、バイアスを取り除いていく難しさ・・・
勝つ脳とは外的要因でなく内的要因によって鍛えられるものなのですね。
(HOPE 40代 自営業)
近年、行動ファイナンスと関わっての様々な研究が進み、関連の書籍も多くなってき た。 それらは自分自身の投資に関わる行動に照らしても納得しやすい内容のものが多く、 自分自身の売買判断やポートフォリオ設定の際には一定の参考にしている。
本書はこれをさらにすすめて「脳」にまで焦点をあてた内容となっている。
これまで明らかになった行動ファイナンスの内容を含みつつ、さらに大脳生理学の内 容にまで踏み込みながらの説明は、あらためて、「人の判断」が相場をつくることを 考えさせられる。
この「脳」とトレードの内容についての研究はまだその研究は幅広く進んでいるとは 言えずこれから大きく進展していく分野だと思われる。
本書の中での具体的なアドバイスは第四部でまとめられている。「感情管理」という 視点は自分自身のこれまでのことをふりかえっても確かに重要だろう。単に相場や投 資対象のみを研究するだけでなく、自分自身のことをよく知ることが投資成績の改善 につながる。本書はそのために新たな視点を示してくれる著作である。
(ふしみん、50代、公務員)
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