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相場は人が売買を行うことによって形成されるものであるから、そこには当然、人間の心理、感情や感覚などの影響は反映されると思われる。そうした意味で行動経済学の最新の知見は相場の理解に役立ち、時に実際の売買に役立つこともあると思われる。
本書は、こうした意味での市場心理について、非常に幅広い立場から様々な研究成果等が紹介されている。多くのよく知られた投資家の言葉などを各章の冒頭で紹介しながら、それと関わる事例や研究を紹介するという形式はなかなか興味深い。
ただ、末尾の用語集はあるとはいえ、独特の用語は日常感覚的に本書の内容を理解するためにはやや妨げとなり、丁寧な翻訳がされていると思うが、やはり紹介されている事例は米国を中心とした海外のものがほとんどであるため、これも素直な理解のための妨げとなる。
丁寧にそれぞれの章を読みこなしながら、一つ一つ自分なりに消化をしていくような作業が必要となろうが、それによって相場に見方に新しい視点が開かれることがあると思う。 そうした意味では有用で意義深い一冊だと感じた。
(ふしみん 50代 個人投資家)
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