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大切なことが、「はじめに」に書かれている。カジノでブラックジャックを長くプレーすれば、あなたが負けることはほぼ間違いない。トレードも同じだ、と。要は、アルゴトレードにおいても、確率的に有利な局面であるエッジを生す売買を行わないと投資勝率が上がらないということである。本書ではアルゴリズム戦略を改善するために必要なテクニックが多く示されている。例えば、アルゴトレードに関する１５のヒント、平均回帰に関する研究、強気相場や弱気相場でのトレード、最良の手仕舞い法、などなど。この本を参考にアルゴの仕様と戦略を改善し、感情に左右されない機械的なトレードを実践することで、パフォーマンスが向上するはず。自分もさっそくトレード手法を改善したいと思う。
炎のディラー 投資歴27年
著者はロビンスカップで優勝とその前後で準優勝２回を経験したシステムトレーダーです。
本書にはトレード戦略を向上させるアイデアやテクニックが多く紹介されています。 検証に使用しているストラテジーはどれもシンプルなものを使っていますが、ここからある特定の状況で行った場合の成績や最良の手仕舞い方法などを検証していきます。
一例を挙げると、負けトレードの後は少し待つ、週末はトレードしない、強気相場と弱気相場に分けて等ストラテジーの推移を見てアイデアの可否を判断するものです。 著者はカーブフィッティングがないか常に慎重で、自分の検証結果にもシビアな判断は流石と思いました。
個人的に本書で一番大きな価値があると思うのが、損益比率の検証結果を紹介している第9章のリワードリスクの研究です。 相場の格言では利は伸ばせとか、リスクリワードレシオは３以上目指すこととかよく聞きます。 しかし、検証結果は面白い答えが返ってきます。ここは絶対に読んだ方がいいです。
また本書の特典としてボーナス資料がダウンロードできます。 中身は複数トレード戦略のアイデア記載のPDFファイルと本書の検証で使用されていたトレードステーションのイージーランゲージのコードパッケージです。
このPDFファイル記載のストラテジーのアイデアも有益で、例えばその１つのパーフェクトストラテジーはストラテジー評価方法のストラテジーとなっており、これは面白い考えです。
著者がまえがきで述べているように、本書はシステムトレード初心者よりも中級者向けの内容だと思います。
ストラテジーの能力向上、開発がなかなか進まないと悩んでいる方にオススメの本です。
ホワイト
投資歴（FX、先物 18年）
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