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ビル・ウィリアムズ 著/小林直樹 監訳/現代システム運用研究会 訳/シグマベイスキャピタル
本書を一読して、まずなるほどと思ったのは、「勝者と敗者を分ける主な違いは、
内容か、プロセスか、どちらに焦点を合わせるかによって決まるといえる」という一
節である。トレ−ドを考える際に、トレ−ドの内容を考えるということは、その結果
に焦点をあてているのである。つまり儲かったか損したかを。
しかしプロセスを重視する場合、儲かったか損したか以上に、どのようにして儲け
に至ったか、なぜ損するはめになったかを考えることになる。
そうした前提から、著者のビル・ウィリアムズはシステムトレ−ドの解説・手法を
述べる。システムトレ−ドといっても難しい計算から指標を算出しているのではな
い、読者はエクセルを使えばその効果をすぐに検証できる。著者がホ−ムペ−ジでその
ソフトも公開している。何も難しいことはない。
1つのトレーディングシステムを例に、構築し、使う上でのポイント、注意すべき
点を解説している。
特徴としては、カオス理論を応用したシステム構築や相場に対する心構えをわかり
やすく解説し、システムトレーダーも含め、相場に携わる読者が犯すであろうミス、
望ましい姿勢について言及している点が述べられており、非常に有益だ。
また本書が基本的にポジショントレ−ドを前提にしていることも同様なスタイルで
トレ−ドしている自分にとっては有益だった。最近の傾向として、デイトレ−ド、短
期売買がリスクを軽減する意味で個人投資家にその利点をピ−ア−ルされてきている
ように感じられるが、正直いえば、普通に職業を持ち、スクリ−ンに集中できない個
人投資家にとって、デイトレ−ドや短期売買はストレスの強いものになるのではない
か。その意味で、本書でポジショントレ−ドを見直してみるといいと思われる。
ただ、チャ−トはカラ−であれば、著者の指摘するポイントが一目瞭然のため、よ
りわかりやすかったのにと思う。
<会社員 男 40代 先物バカ一代>
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