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平易な言葉でわかりやすく書かれており、株式の指標や債券投資、資産運用につ いてのアドバイスなど、入門的な内容についても述べられている。
一冊の本で5人の投資家について述べているため、個々の内容にはあまり深みが 感じられない。それぞれの投資家については、別途、詳細な本も出されているため、 本書で興味を持ったら、別の著作を探してみるとよいだろう。
ここに紹介されている投資家の投資方法には、それぞれ、スタンスや投資対象などについて差はあるものの、基本的に共通した点が感じられる。 それはテクニカル分析やデイトレード的な短期売買ではなく「いい企業の株をいい タイミングで買う」ということである。基本的に、個別企業のファンダメンタルズを 重視した長期投資で成功した投資家ということができよう。
まあ、やさしく書いてくれてはいる(訳もよい)が、実際、この本を読んで直接、 その投資方法を真似しようと思っても無理である。しかしながら、考え方としては非常に重要な点を指摘している。
入門書として本書はなかなかよいと思う。長期投資がいつも報われるわけではな く、デイトレードやテクニカル分析も、それはそれとして大きな意味はあると思うが、 「大儲け」云々といったご都合本を読むのであれば、本書をきっかけとして、まとも な投資についての本を読み込んでいくこと方が、自分自身の投資スタイルを確立し、中 長期的に大きな成果をあげるためには意味があることだと思った。
(ふしみん・40代・公務員)
本書は、投資で成功した大富豪たちの投資手法を簡潔かつ明瞭に紹介したものであ
る。
運用資産を考えると、とても、私のような小口投資家がまねできるものではないが、
大富豪の彼らとて、最初から巨額の資金を運用していたわけではないことはせめても
のなぐさめか。
彼らの運用方法は一様ではない。独自のモデルを考え、彼らなりの哲学で運用してい
る。
共通しているのは、投資の時間枠を長期に設定していることだ。目先の価格変動にと
らわれず、独自の観点で見いだした価値があると思えば、投資環境や世間の評判を気
にせず、じっと保有する。自分の見方が間違っていると判断されるなら、あっさり見
切りをつける。
頑固さと柔軟さが見事なバランスで交わっている。
さて、価値ある企業を判断するのに、さまざまな数値的な判断を用いている。
それは、1株当たり純資産だったり、益回りだったり、株価収益率だったり。これら
は、株式のテキストに出ているごく基本的な数値である。
彼らが、独自に作った特殊な数字を駆使しているのではなく、誰でも知っている数値を駆使して、利益を得ている所がおもしろい。
いかなる武器も、それを使う人の技術に依るということであろうか。
また、経営陣がいかに経営熱心であるか、従業員とうまくやっているかなどを重視し
ていることにも関心させられた。
企業とは所詮、人の集まり。人間関係が円滑でない企業に投資する価値は
ないと見ているようだ。
この点、日本の株式アナリストや企業も、業績ばかりでなく、企業の文化を投資家に
知らしめる必要があるだろう。
日本の株式市場も大底を打ったのではないかと、私個人はにらんでいる。賢人たちの
考えの一つも取り入れて、10年以上のスパンで、株式とつきあおうかと考えてい
る。
(40代・男性・商品先物取引会社員)
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