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人は、相場で儲かる方法、耳にして、真っ先に儲かるシステム、儲かるプログラム、
儲かる手法という「HOW TO」ものを思い浮かべるだろう。そして、そうしたも
のを利用すれば、自分は楽して儲けられると思う。しかし、実際に試してみると、
次々にほころびが出てくる・・・・・。
損は膨らみ、最悪の場合、足が出て、市場から撤退・・・・・・「相場に手を出すな
」を教訓として。
しかし、ちょっと待ってみよう。実際に儲けている人はいるではないか。彼らは、何
か特別のシステムや手法を用いているのだろうか。
こう疑問に思った人は、本書をひもといてほしい。
「まず自分を良く知り、自分の性格や目的に合う方法論を作り出せ」
「自分の中の闘いを征するまでは、マ−ケットやシステムといった外部にあるものと
闘い続けることになる。内なる闘いを征することが、自分だけの聖杯トレ−ディング
システムをみつける鍵だ」
「ありのままの自分でいられる特別な場所を自分の内面に持たねばならない」
といった警句が心にしみこむようであれば、本書を読んでいって有益な何かを得られ
るだろう。
そういった意味で、本書は、ある程度トレ−ドを経験し、成功も味わい失敗も体験し
たが、今ひとつ自分のトレ−ドに自信がもてず、伸び悩んでいるといった人たちにこ
そ読んでいただきたい。
どんなすぐれた手法やシステム、プログラムを用いようとも、自分を離れて使いこな
すことはできないということだ。
心の持ちようが投資効果に影響を及ぼすとの同様な主旨が、アレキサンダ−エルダ−
の「投資苑」(パン・ロ−リング社発行)で述べられているので、そちらも参考にし
て読み比べるとおもしろいだろう。
さて、本書は、「自分を良く知れ」と前提を置いた上で、システムの設計、投資の方
法、投資手法、建て玉方法、リスク管理を俯瞰している。どれが一番いい方法とは断
定していない。
それぞれの原則や注意点を述べるとどまり、そこから先は読者に委ねられている。
人によっては、もっと細かいアドバイスや具体的な方法論がほしいと思う人がいるだ
ろうが、この著者のコンセプトは「汝自信を知れ」である。読者は原理・原則を守っ
て、自分を振り返りつつ、自分独自の売買方法を確立することが求められているのだ
。それゆえ、解答はあってなきがごとし。それが、自分なりに確立できたときは、ト
レ−ディング手法や能力も一段と高まっていることだろう。(と思いたい)。
私自身も、トレ−ドに迷った時、躓いた時は何度も本書に立ち返って見ようと思って
いる。
復活を目指す覆面トレ−ダ− 会社員 男 40代
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