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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2024/07/04 13:21, 提供元: フィスコ

タメニー Research Memo(11):黒字体質が定着し攻めの経営に転換

*13:21JST タメニー Research Memo(11):黒字体質が定着し攻めの経営に転換
■成長戦略

1. 第二次中期経営計画
タメニー<6181>は2023年3月期以降の成長に向けた基本戦略として、トレンドや社会変化に即座に対応できる柔軟な事業構造への転換、強靭な企業体質構築を掲げ、2023年3月期まではコロナ禍で打撃を受けた財務基盤の改善(債務超過の解消)のための短期的な業績回復施策として、広告投資抑制や固定費削減などの経営合理化施策を優先した。2024年3月期に当面の目標としていた黒字体質定着を達成したため、新たに2025年3月期〜2027年3月期を対象年度とする第二次中期経営計画を策定した。

第二次中期経営計画では、今後3年間を持続的成長に向けた基盤構築の期間と位置付けて、攻めの経営に転じる方針を打ち出した。基本方針として競争力・生産性強化(ブランド認知度向上、FCも活用した展開エリア拡大、IT/DXによる業務革新など)、人的資本・財務資本強化(人材育成強化、制度環境整備、多様性推進、利益率・自己資本比率改善、株主還元強化など)、社会との共生(サステナビリティ経営基盤強化、婚活支援を起点とする地方創生推進や地域社会との連携強化など)を推進する。業績目標数値としては、2026年3月期が売上高7,300百万円で営業利益600百万円、2027年3月期が売上高7,700百万円で営業利益900百万円を掲げた。2027年3月期には営業利益率11.7%以上、自己資本比率30.0%を目指す方針だ。

2027年3月期のセグメント別業績目標は、婚活事業の売上高が3,050百万円で営業利益が1,060百万円、カジュアルウェディング事業の売上高が4,370百万円で営業利益が360百万円、地方創生/QOL事業の売上高が310百万円で営業利益が40百万円としている。また2027年3月期の事業KPIとしては、婚活事業の結婚相談所「パートナーエージェント」は拠点数を3年で1.5倍以上(FC含む)に増やし、新規入会者数が2024年3月期比4,142名増の8,743名、在籍会員数が3,465名増の11,625名を目指す。カジュアルウェディング事業の施行件数は合計2,159件増の8,119件、内訳はカジュアル挙式披露宴プロデュース「スマ婚」シリーズ(新ブランド立ち上げを含む)が225件増の858件、フォトウェディングプロデュース「LUMINOUS」が1,185件増の5,185件、結婚式二次会プロデュース「2次会くん」が749件増の2,076件を目指す。


株主優待制度では優待券を贈呈
2. 株主還元策
株主還元策については、現時点では将来に向けた投資を行っている段階のため配当を実施していないが、株主優待制度は毎年9月30日時点の1単元(100株)以上保有株主を対象として実施し、同社の各種サービスで活用できる優待券を贈呈している。


事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献
3. サステナビリティ経営
サステナビリティ経営については、すべての事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを目的として、人財育成では女性管理職の登用(社外取締役1名)、フレックスタイム制の導入、信頼の確立では情報セキュリティマネジメント規格「ISO(JIS Q)27001」や「プライバシーマーク」などの各種認証取得、コーポレートガバナンス体制の強化、地方創生では婚活支援システム「parms」の地方自治体への提供、地方自治体との協業(婚活セミナー・イベント)、健康と福祉では従業員の子育て・介護の支援や高齢者・障害者の雇用、環境と自然ではペーパーレス化促進などによって環境負荷の軽減と事業活動の効率性維持の両立に取り組んでいる。同社の事業全体が少子化対策や地域創生対策といった社会貢献につながる事業であると言えるだろう。


収益力回復が加速する可能性に注目
4. 弊社の見方
同社はコロナ禍の影響により収益が大幅に悪化し、バランスシートも大きく毀損したが、黒字回復や債務超過回避に向けた経営合理化施策を優先した結果、2024年3月期に目標としていた黒字体質の定着を計画どおり達成した。この点を弊社では高く評価している。今後はバランスシート改善に向けて収益力の向上が課題となるが、第二次中期経営計画において、同社の特徴・強みを生かした攻めの経営に転じる方針を打ち出した。付加価値の高いサービスの提供、グループシナジー向上に向けた施策に加えて、固定費負担を抑えつつ展開エリア・拠点拡大を推進する方針であり、これらの施策によって収益力回復が想定以上に加速する可能性があるだろうと弊社では注目している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


《SO》

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