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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2024/07/23 13:01, 提供元: フィスコ

システム ディ Research Memo(1):累計顧客数が1万ユーザーを突破

*13:01JST システム ディ Research Memo(1):累計顧客数が1万ユーザーを突破
■要約

システム ディ<3804>は業種・業務特化型の業務支援ソフトウェアを開発し、パッケージ販売やクラウドサービスで提供している。学園ソリューション(大学及び私立高校・専門学校)、ウェルネスソリューション(スポーツ施設及びテーマパーク・文化施設)、公教育ソリューション(公立の小・中・高校)、公会計ソリューション(自治体及び関連公共団体)、ソフトエンジニアリング(民間企業、公益法人、学校法人等)と5つの事業を展開し、いずれも業界トップクラスのシェアを握っている(子会社で薬局ソリューション事業も展開)。2023年6月にAIベンチャーの中村牧場(株)を子会社化し、生成AIを活用した機能の開発強化に取り組んでいる。

1. 2024年10月期第2四半期累計業績の概要
2024年10月期第2四半期累計(2023年11月-2024年4月)の連結業績は、売上高で前年同期比1.7%減の2,386百万円、営業利益で同7.0%減の512百万円となり、会社計画(売上高2,476百万円、営業利益542百万円)に対しても若干下回った。仕入商品の売上が大きく減少したこと、並びに人件費や営業経費の増加が減益要因となった。ただ、本業である自社開発パッケージソフトの販売は順調に進展し、ストック売上に関しては同4.8%増の1,223百万円となるなど実態としては概ね計画どおりの進捗だったと見られる。部門別では、公教育ソリューションで岩手県と山口県で県全域の小中学校に校務支援システムが導入されたほか、ウェルネスソリューションで小規模フィットネスジム向けのクラウド型会員管理システム「Smart Hello」が好調に推移し、全体の累計ユーザー数は10,377件と当面の目標としていた1万件を突破した。また、これら顧客の積み上げにより将来の売上となる前受収益は、前期末比525百万円増の1,168百万円と大きく増加しており、下期以降の増収要因となる。

2. 2024年10月期業績見通し
2024年10月期の連結業績は売上高で前期比3.2%増の4,886百万円、営業利益で同2.9%増の940百万円と期初計画を据え置き、過去最高を連続更新する見通しだ。売上高は大型案件を獲得した公教育ソリューションやソフトエンジニアリングを中心に増収を見込む。2023年10月にリリースした地方公共団体向け「公有財産管理システム」も新規導入が進み増収に貢献する。費用面では、人件費や就労環境向上のための投資費用が増加するものの増収効果で吸収する格好となる。

3. 成長戦略
2024年10月期は、強靭な経営基盤を構築する1年と位置付けており、営業強化による新規顧客開拓に取り組むほか、中村牧場が持つ知見を生かして、生成AI技術を取り入れた新機能・サービスを期末までに1〜2つリリースすることを目標としている。既に学園ソリューションの「Campus Plan」において、シラバス※制作機能に生成AI技術を活用した新機能を開発し、2024年5月の展示会で発表した。シラバスは各大学が特色を出す部分であり制作にも時間を要するが、同機能を用いることで業務負荷が大幅に軽減される。そのほかのソリューションも生成AI技術を取り入れることで競争力を高め、シェア拡大につなげていく戦略だ。同社は2025年10月期までの「第一次 システム ディ強靭化計画」において持続的成長を実現可能とする経営基盤の構築に取り組み、経営数値目標としては売上高営業利益率20%、ストック売上比率50%、自己資本比率60%以上の継続を目指す。中長期的にもガバメントクラウドの進展が公教育・公会計ソリューションの事業拡大の好機になると弊社では見ており、成長ポテンシャルは大きい。なお、2024年10月期の1株当たり配当金は前期比1.0円増配の24.0円と9期連続の増配を予定している。

※シラバスとは担当教授が授業計画を学生に伝えるためのもので、講義名、講義内容、年間スケジュール、担当教授の名前、授業の狙いや目標、授業の形式、必要な教科書・参考書、評価方法、開講学年など授業に関する情報が書かれている。学生はWeb等を通じてシラバスを確認し、該当する講義を受講するか判断する。


■Key Points
・2024年10月期第2四半期累計業績は若干の減収減益となったが、ストック収入は順調に拡大
・2024年10月期は下期に公教育ソリューションが伸長し、期初計画どおり増収増益となる見通し
・生成AI機能を取り込んだ製品力強化でシェアを拡大し、持続的成長を図るとともに経営基盤の強靭化を推進

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《SO》

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