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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2024/07/23 16:36, 提供元: フィスコ

トレンダーズ Research Memo(6):2024年3月期は美容カテゴリが貢献(2)

*16:36JST トレンダーズ Research Memo(6):2024年3月期は美容カテゴリが貢献(2)
■業績動向

3. アイスタイルとの資本業務提携
トレンダーズ<6069>は2024年2月、アイスタイルとの資本業務提携契約の締結と、第三者割当による自己株式の処分及び株式の売出しによりアイスタイルが同社の筆頭株主(持株比率30.83%)となることを発表した。アイスタイルは、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」を運営するとともに、同サイトに寄せられたクチコミや評価等を反映した品揃えや店舗作りを、化粧品専門ECサイト「@cosme SHOPPING」や化粧品専門店「@cosme STORE」で展開し、オンラインとオフラインを融合した美容関連総合サービスを提供している。同社は、顧客に価値あるマーケティングサービスを開発・展開し中長期的に成長していくためには、SNS以外の情報接点や顧客接点との連携が重要であると考えている。そのために他社のアライアンスを模索してきた。同社が有するインフルエンサーマーケティング・SNSマーケティングのノウハウと、アイスタイルが保有する強固なコスメ・美容情報サイトの運営ノウハウ及び化粧品に関する独自のデータベースを掛け合わせた、サービスを開発・提供することで、美容業界の新たな顧客体験を創出し、両社の収益拡大と同社の中長期的な企業価値の向上を図る。

美容業界における新たな顧客体験の創出を目指し、両社は以下の施策を実施する。

(1) マーケティングソリューションの進化と拡大
両社の顧客である化粧品ブランドへのさらなる価値提供を目指し、マーケティングソリューションを開発・提供する。具体的には、@cosmeとMimiTVによる共同広告メニューの開発や、アイスタイルのオフライン(@cosme STORE)と同社のSNSマーケティングノウハウとの連携による提供価値の向上、アイスタイルの保有するオンライン・オフラインの購買データと同社のSNSとを絡めて分析することなどが挙げられる。

(2) グローバルビジネスの進化
韓国や中国等の海外ブランドの日本進出支援、及び日本メーカーの海外進出支援を共同で行う。アイスタイルが先行する同分野で、同社の強みであるSNSマーケティングを活用して協力することにより、早期の話題化に貢献する。

(3) 美容経済圏の拡大
美容プラットフォームの拡大と、化粧品以外を含む総合的な美容経済圏を確立する。@cosme・MiniTVそれぞれが有するサービスメニューを双方の顧客にクロスセル・アップセルしたり、それぞれの強みを生かした新たなソリューションを開発する。

4. 財務状況
(1) 財務状態
2024年3月期末の資産合計は前期末比1,359百万円増の6,788百万円となった。流動資産は6,397百万円、固定資産は390百万円となった。主な要因は、現金及び預金の増加1,695百万円、営業投資有価証券の減少639百万円、建物(純額)の増加63百万円、のれんの増加47百万円である。負債合計は同600百万円増の2,650百万円となった。主な要因は、短期借入金の増加701百万円、未払消費税等の減少29百万円、資産除去債務の増加7百万円である。純資産合計は同759百万円増の4,137百万円となった。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加166百万円、その他有価証券評価差額金の増加17百万円である。この結果、自己資本比率は60.9%と同1.3ポイント低下した。

(2) キャッシュ・フローの状況
2024年3月末の現金及び現金同等物は3,209百万円となり、前期末比1,695百万円増加した。営業活動によるキャッシュ・フローは916百万円の収入(前期は0百万円の支出)となった。主な要因は税金等調整前当期純利益773百万円のほか、減価償却費の計上29百万円、契約資産の増加24百万円、売上債権の増加111百万円、営業投資有価証券の減少657百万円、法人税等の支払額360百万円である。投資活動によるキャッシュ・フローは230百万円の支出(前期は86百万円の支出)となった。主な要因は有形固定資産の取得による支出69百万円、貸付けによる支出73百万円、子会社株式の取得による支出60百万円等である。

財務活動によるキャッシュ・フローは1,009百万円の収入(前期は7百万円の支出)となった。主な要因は短期借入金の返済・借入による収入600百万円、株式の発行による収入121百万円、自己株式の処分による収入653百万円並びに同取得による支出202百万円等である。2024年3月期は増収により営業活動によるキャッシュ・フローが増加したが、安定的に保有する現預金や営業投資有価証券の額が大きいことから、資金は潤沢であり、それらをもとに成長投資やアライアンス、株主還元に向けて活用している状況が窺われる。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


《HN》

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