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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2024/09/13 13:08, 提供元: フィスコ

ハッチ・ワーク Research Memo(8):「FIRST ONE MILE STATION構想」を提唱

*13:08JST ハッチ・ワーク Research Memo(8):「FIRST ONE MILE STATION構想」を提唱
■ハッチ・ワーク<148A>の中長期の成長戦略

ビルディングイノベーション事業の安定的な運営と利益獲得をベースに、APクラウドサービスを成長エンジンとして月極イノベーション事業の成長を加速させる方針だ。成長戦略を3段階に設定し、APクラウド登録台数の拡大、データの収集と活用、「FIRST ONE MILE STATION構想」へとステップアップしていく。

1. 成長戦略1〜APクラウド登録台数拡大〜
月極駐車場の市場規模は、国内自動車保有台数6,197万台超の50%弱と推定され、現在のAPクラウド登録台数345千台と比較すると開拓余地は相当大きい。しかし、競合他社も増えてきているため、同社としては早急に市場の面を、APクラウド登録台数拡大により埋めていくことを最優先課題としている。同社では、ポータルサイト「アットパーキング」の認知浸透と利便性向上による利用者数増加、「アットパーキングクラウド」の機能性向上と高評価による契約社数増加、そして月極駐車場を再定義して創り出す新たな市場領域・機会への利用者・登録台数の取り込みを、APクラウド登録台数拡大のためのサイクルとして回す計画だ。「アットパーキング」が利用者に選択されるために、リニューアルによるUI/UX※の向上、WEBマーケティングの強化、PRとメディアへの広報活動強化などによる「アットパーキング」のブランディング、駐車場契約後の付加価値提供とCRMによるリピート増加、対話型AIによる顧客対応の自動化による顧客満足度向上などの施策を実行する。また、「アットパーキングクラウド」が管理会社に選択されるために、システムの管理機能の追加とUI/UXの向上、IT人材増員(2024年度10名増)、システム導入時のフォロー体制強化による管理会社の導入障壁ゼロ化などの施策を実行する。そして、未利用地の月極駐車場化、商業施設などの駐車場「余白地」の月極駐車場化、入居者専用駐車場の月極駐車場一般開放などにより、新しい月極駐車場の市場創造を目指す。

※ UI/UX:User Interface(ユーザーインターフェース)/User Experience(ユーザーエクスペリエンス)の略。ユーザーインターフェースは、ユーザーがシステムを操作する際の画面のデザイン、ボタンの配置などを指す。ユーザーエクスペリエンスは、ユーザーがシステムを通じて得る使い易さ、満足度など全体的な体験を指す。

2. 成長戦略2〜データの収集と活用〜
月極駐車場を管理し収集される駐車場・利用者・車両データなどの属性データを活用することで、多様な需要予測分析などが可能となるため、他企業と連携しながら、それに基づいた推奨・提案などの実現を目指す。既に需要予測に基づいた新しい企画をいくつか展開中である。車両データからEV充電器設置を推奨しており、2023年3月にENEOS<5020>とのアライアンスによりグランドプリンスホテル新高輪の月極駐車場にてEV充電サービス付月極駐車場「アットパーキングEV」の運営を開始した。同年11月にはEV充電インフラ事業を展開するTerra Motors(株)(テラモーターズ)と協業し賃貸マンションに付帯する月極駐車場で同サービスの運営を開始した。アキマチ予約やリアルタイムな満空情報といった変動データを活用し、近隣の工事関係車両入庫者や一時利用者などに向けて「短期契約」ができる「アットパーキングウィークリー」も展開している。1日単位、1ヶ月単位での契約も可能だ。また、車検情報、走行情報などの変動データを活用して、カーライフサービス提供各社と連携し「アットパーキングカーサポート」を展開しており、カーケアなどのサービスを駐車中に受けられることで利用者拡大を目指している。さらに、満空情報などを活用して、月極駐車場の「空白地」をカーシェアリング拠点としてカーシェアリング事業者と連携して開発した案件が累計で400ヶ所を突破するなど、月極駐車場を再定義し、新たな価値を生み出す新たな市場領域・機会を次々と創造する取り組みを進めている。

3. 成長戦略3〜「FIRST ONE MILE STATION構想」〜
成長戦略の最終ステップとして「FIRST ONE MILE STATION構想」を提唱する。生活に隣接するエリア(=ファーストワンマイル)にある月極駐車場を再定義し、各種モビリティサービスの拠点(ステーション)となる全国ネットワークの構築を目指したものだ。これにより、駐車場としての利用はもとより、地域住民などの利便性向上を図る。EV充電ステーション、カーケアステーション、カーシェアリングステーション、移動販売・宅配などのステーション、ドローンステーションなど、数多くのモビリティ活用サービスの拠点となることが想定され、ここにモビリティ関連の様々なサービスプロバイダが集まり、新たな経済圏を創ることを目指している。実際、2024年5月より神戸市の第三セクター、こうべ未来都市機構と協力した社会実験をスタートさせたほか、2024年6月には空間ソリューション事業を手がけるフィル・カンパニーと業務提携し、地方自治体が管理する駐車場や空き地を利用した行政の課題解決となるようなサービスの提供を目指している。フィル・カンパニーは、これまで250ヶ所以上の空間ソリューションを手がけており、空間ソリューション事業として「空中店舗フィル・パーク」、ガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」など独自のサービスを展開している。「空中店舗フィル・パーク」または「プレミアムガレージハウス」併設の月極駐車場に「アットパーキングクラウド」を掛け合わせることで、オールイン型駐車場の価値向上に資するサービスの開発を進めている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)


《HN》

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