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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/02/05 12:06, 提供元: フィスコ

TDSE Research Memo(6):営業力強化、販売網拡大、M&A実行がカギ

*12:06JST TDSE Research Memo(6):営業力強化、販売網拡大、M&A実行がカギ
■TDSE<7046>の中期経営計画

2. 事業別の成長戦略
「MISSION2025」では、コンサルティング事業は成長軌道へ戻り2026年3月期に売上高29億円以上、プロダクト事業は成長を加速させ売上高4億円以上と、事業別でも想定どおりの目標達成を目指す。このため、新たなアプローチも加え、次のような成長戦略を展開する計画だが、技術人材とリーダーの確保・育成など営業力強化、連携やトップセールスによる販売網拡大、さらにM&Aの実行が成長戦略の成否を握るカギになると見ている。特に中計達成に欠かせない戦略として、決算説明会においても同社社長よりM&Aに取り組む旨説明されたが、現状計画及び進捗は不透明であることから評価できない状況である。それら計画・実行策が明らかになった際には成長を加速させる動きとして同社は注視されるものと考えている。

(1) コンサルティング事業
顧客からのさらなる信頼向上、人材の早期育成と強化、新たな技術ニーズへの対応の3つの取り組みによって、安定成長の好循環を継続する方針だ。顧客の信頼向上では、顧客とのネットワークや国内最高峰のデータサイエンティストなどの強みを生かす。人材の早期育成と強化では、技術人材の採用強化に加え、プロジェクトを担い成長をけん引するリーディング人材を早期に育成する独自プログラムを拡充することで、技術人員を2023年3月期の100名から2026年3月期には141名へ増やし、プロジェクトを担うリーダーを31名から41名へ増強する。新たな技術ニーズへの対応では、LLMや高度なAI設計、AIの実装・運用管理など先進的なAI・データサイエンス技術を積極的に取り入れ、日々複雑化する顧客の課題解決を支援する。加えて、現状このような営業強化策の浸透を前提にしたオーガニックな成長だけでは目標達成には至らないため、コンサルティング事業でのM&Aを推進することで、2026年3月期売上高29億円の達成を目指す。

(2) プロダクト事業
先進技術を搭載した海外製品の導入や自社製品の改良など、ラインナップを強化する方針だ。そのため、従来のデジタルマーケティングによる訴求だけでなく、協業を軸とした代理店販売網も拡充することで既存顧客のリピートや新規顧客の獲得につなげ、加速度的な成長を図る。想定では、ソーシャルメディアマーケティング事業で新規開拓15件以上、既存案件継続率80%以上、カンバセーショナルAIソリューション事業で新規開拓10件以上、既存案件継続率90%以上を目指し、2026年3月期に売上高4億円以上を達成する計画だ。2025年3月期第3四半期時点では順調に推移していると言える。さらにM&Aについては、プロダクト領域でも検討されており、その際はアジアなど海外企業がターゲットに入る可能性もあると考えられる。

a) ソーシャルメディアマーケティング事業
XやInstagramなどを使ったSNSマーケティング市場は成長力が強く、既に1兆円を超え、2020年代後半には2兆円に達すると言われている。このような状況のなか、ソーシャルリスニングツールとして利用されるXのAPIが有償化されたことに伴い、無償を前提にした安価なSNS分析ツールが淘汰されつつある一方で、各種SNSベンダーとオフィシャル契約を締結している同社の「Quid Monitor」の受注が拡大している。2024年5月に販売開始した自社製品「TDSE KAIZODE」は、LLMを組み合わせた最新ロジック機能の搭載に向けて技術検証中であり、今後独自AI技術を活用してトレンド予兆や投稿文自動生成など、効果的な分析結果を導出するサービスを提供していく。

b) カンバセーショナルAIソリューション事業
世界の対話型AI市場は、2028年には2023年の3倍に当たる300億ドル程度にまで成長すると言われている。こうした潮流を捉え、同社は業務システムとの連携が容易で拡張性の高い世界有数の対話型AIプラットフォーム「Cognigy」を擁する強みを生かし、「Cognigy」に搭載する自社及び他社製品の開発・導入をさらに推進する。また、チャットボットの応答精度を高めるため「Cognigy」にOpenAIの「ChatGPT」を標準搭載したほか、同社が独自に開発した生成AI「QAジェネレーター」を組み合わせ販売も開始した。さらに、「QAジェネレーター」のLLMの回答精度向上に向けたRAG対応や、生成AI開発プラットフォーム「Dify」の販売を開始するなど、積極的に事業展開を継続する方針である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


《HN》

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