欲望と幻想の市場 伝説の投機王リバモア
エドウィン・ルフェーブル/林 康史 東洋経済新報社
◆本書は伝説の相場師であるジェシー・リバモアをモデルにした経済小説である。
物語は主人公が中学を卒業して社会に出たところから始り、合百の経験を経て、次第に
株、商品の大相場師に成長していく過程が、一人称による語りの形をとって生き生
きと描かれている。本書は単なる読み物としても大変面白いものであるが、何らかの
形で投機に手を染めている読者が読めば、さらにその面白さが倍加すると思う。ここ
に書かれているのは数十年前のアメリカにおける相場師の話なのだが、驚くことに
(いやむしろ当たり前だが)、主人公が体験した相場の変動や、教訓、恐怖、欲望と
いったものは、今もって全く褪せることなくリアルに伝わってくるのが感じられ、わが
身に鑑みて考えさせられることが非常に多いことに気づく。まさに、主人公の言うご
とく、「相場の歴史を研究すると、投機または投機家がいかに昔と変わっていないか
ということに驚かされる。相場もまた人間の本質も変わらないのだ。(P197)」とい
うことがいみじくも示されているのである。
なお、本書の原題は”Reminiscence of a Stock Operator” という味も素っ気も無いものだが、通読すれば、なぜこの邦題がついたのかが分かると思う。なぜなら、本書の真髄は「投機家の最大の敵は、自分の>中にいる。人間の本性として、人は希望と恐れとは無縁でいられない。(P144)」ということだからである。
◆まず、昔から人間の本質は変わっていないことに驚かされます。
今まで何十人という投機家に出会いましたが、本書の描写と一致していて
違和感がありません。本書の「相場も、また人間の本質も変わらないのだ。」
との言葉はここでも証明されました。
そして良書とされている所以は、投機家の心理を基にして、箴言を示している点にあるのでしょう。
事実、これらの箴言は、トレーダーとしての正しい行動へと私を導いてくれます。
私にとってこれは小説ではなく、相場実用書なのです。
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