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シュワッガーのテクニカル分析「マ−ケットの魔術師」、「新マ−ケットの魔術師」で知られる著者は、アメリカのCTAでもあり、自らもウィザ−ド・トレ−ディングで、資金運用に携わっている。 本書の副題に、初心者にもわかる実践チャ−ト入門、とあるが、実際のところ、基本 的なチャ−トの知識、テクニカル分析の知識がないと、読んでも上滑りの理解で終わ ってしまうだろう。 テクニカル分析をこれから勉強しようとする人には、まず、「先物市場のテクニカル分析」(きんざい)を進めたい。本書を読む前にこれを読んで、一通りの 知識を頭に入れておけば、本書の理解、つまり、実践でどうチャ−トを利用したらい いのか、イメ−ジしやすくなる。 本書は実際のチャ−トを商品、株式織り交ぜて、テクニカル分析と売買のポイントと なる箇所(買い参入するところ、売り参入するところ、手仕舞うところ)を例示して くれる。 これらはおそらく、著者が実際にトレ−ドに携わったときのものであろう。 テクニカル分析や売買ポイントは真に主観的なものなので、自分ならどうする、つま り、自分ならこう分析するとか、自分ならここを売買のポイントとするなど、批判的 に読むことが求められる。その意味で、本書は、演習書でもある。ただ、チャ−トは長期間のものを使っているので、日々線が黒い線になっており、細かいところは見づらい。そのため、初心者は、先に挙げた「先物市場のテクニカル分 析」を読み、本書の「Part1 基本的な分析ツ−ル」を読んで、参考にしながら 、自分なりにチャ−トを用意して、トレンドラインをひきつつ、いろいろ研究してみ るとといいだろう。 さて、知識も増え、毎日相場を観察していると実際にトレ−ドしたくなるのが人情と いうもの。大事な資金を投入する前に「Part2 トレ−ディングの問題」を読ん で見よう。資金を投入する前には、あんなに簡単明瞭に見えたチャ−トも実際に資金 を投入し、自分で運用する段になると、魑魅魍魎としてくる。迷いや恐れ、不安、希 望といった予期しない心の動揺が観察眼を曇らせてしまうのだ。そのためにも、Pa rt1で仕入れた知識を元にして、Part2を読みこなして見るとよい。同じよう にして、自分でチャ−トを用意して、著者の方法で納得行くのか、自分ならどうする のかを絶えず、自分自身に問いかけてみることだ。 さあ、かなりトレ−ドに対して、自分なりのビジョンを持つようになった。早く取引 したい。そう思ったら、最後に、Part4 実践的トレ−ドのガイドライン」特に 16章 計画的トレ−ディング を読みこなしておこう。 完全に頭に入っていなくても、記憶の片隅にあるだけで、今後、何か迷った時、困っ たときに、あっ、あそこにこんな事書いてあったな、と思い出せるからだ。 そして、いつしか経験を積むうちに、自分なりのトレ−ディングシステムを構築した くなる。 Part3を読もう。内容的にはあまり深くないが、今後より詳しい書物を読むとき の入門編になるだろう。 以上、本書の読み方を今後、トレ−ドを実際にやってみたい人の立場から書いてみた。 実際のトレ−ダ−の考え方を参考にできるだろう。 最後に繰り返すが、日足、週足を自分で用意して(銘柄は商品、為替、株式何でも) 、本書のアイデアを確認してほしい。 自分なりの発見ができるだろう。 後は実践あるのみ。Good Luck!
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