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株式投資は心理戦争 ランダムウォークを超える戦略デビッド・N・ドレマン著 パンローリング発行
400ページを超える分厚い一冊。 最初に結論だけ述べると、本書で述べている戦略とは「誰からも注目されていない低PERの大企業銘柄に分散投資せよ」ということになる。で、株価が上昇、つれてPERも上昇したら銘柄を入れ替える。 長い目で見れば悪くない戦略のように思う。これを地道に続けていけば、マーケットをアウトパフォームする可能性は高いようにも思う。 本書は翻訳物のため、示される具体例は米国のものばかりで親近感は持てないが、日本でいえば、「安い時の新日鐵を買っておけ」、「トヨタもPERは高くないから悪くもないよ」「武田はいいけど、日清食品はちょっとPERが高いので、今は買わない」というようなもので、上昇してきたら、「そろそろ新日鐵は利食って、大成建設とでも入れ替えたら」というようなところか(ちょっと違うかも・・・)。 序盤は繰り返されてきたバブルの歴史や、なぜ機関投資家やファンドマネージャーが市場に勝てなかったり、同じ間違いをしたりするのかについて解説している。全体として文体がやや堅い感じがするし、冗長と感じられるところもある。が、集団心理の視点からこれらの原因を説明する内容はそれなりに説得力があり、興味深い。 市場は少し引いた長い目では通常は相当程度に効率的であり、同時に短期的にはランダムな動きをしつつ、時に極端なトレンドを形成してバブルとその崩壊を繰り返す。 なので、いつも常に同じ方法で勝てるはずはないと思うが、本書で指摘されている内容は安定的な利益をあげていくための一つの方法としては有効であるとは思うし、自分のとっている方法がどういう意味や位置づけを持つものなのかについて考え直してみる契機ともなろう。 (40代 公務員 ふしみん)
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