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一目均衡表の原理 押し戻りの考え方と三波動構成理論少しだけ先の未来を見通す事ができると評判の一目均衡表に興味があり、なかでも一目山人の末裔が記したという本書を読んでみた。 まず感じたのは、文調は平易で読みやすいのだが、少しまとまりに欠ける気がした。 要は何が言いたいのかが分かりにくい。 個人的には、読むのに非常に時間のかかる部類に属すると思う。一読して全てを理解するのは難しい。 内容は副題にもある通り、「押し戻りの考え方と三波動構成理論」が主に解説されている。 波動理論が一目均衡表の原理になっていると考えても、本書でそれが理解できるとは思えない。また、その証明の論理も納得しづらい気がした。 本書で詳しく解説されてはいないが、代表的なN計算値やV計算値、その他も多数登場する。 全ての相場の動き方を網羅的に説明しようとするがために、やや値幅観測論にも無理が生じている箇所も見受けられた。 逆に、本書で特筆すべき点は、簡単ではあるが相場の動向を上昇・下落・保ち合いと3つに分けて考え、決済のベストタイミングの考察がなされている事だろう。 著者はまぎれもなく相場を注視してきた人物であろう記述が多い。 しかし、最終的には波動理論との融合で結論が見えにくくなっているのが残念だ。 まとめという項目があるが、最終的な結論は読者による検証に委ねられてしまう。よって、最低限の視点だけは与えられるが、読んだ直後は結論が明確にならないという状態に度々陥る。 一目均衡表というものを学術的に研究する対象として捉える人でない限り、本書はあまり意味がないと考える。 相場計測をするツールとして一目均衡表を使うことを前提にすれば、本書で述べられている内容は、既に実践的でないかもしれない。
(ラオウちゃん、30代、医師 ) 商品説明ページへ お買い物かごに入れる
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