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第45回 PBR一倍割れ銘柄の撲滅は可能か/金利上昇は株価にネガティブ?2023.1.11 <著者プロフィール> 浜口準之助(はまぐち・じゅんのすけ) 約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。
ここ2週間で私が行った売買に、特筆すべきことはありません。 さて、以下は三井住友FG(8316)の過去6か月の推移、株価は1月6日時点の日足です。昨年12月半ばに大きく上昇しています。これは前述していますが、黒田日銀総裁による、事実上の利上げ発言があります。銀行は主に個人からほぼゼロ金利で資金を調達し、企業に貸し付けていますが、その貸し付け金利は、概ね10年国債に連動していると考えて良いと思います。この10年国債金利が上昇しているため、銀行の貸し出しスプレッドは引き続き拡大していくとの思惑が、株価上昇の背景にあります。 次にさや取りについて。まずは三井不動産(8801)と三菱地所(8802)のグラフをご覧ください。 この組み合わせについて私は、前回のブログで「現在は利確をして以降、次の仕掛けタイミングを待っている段階です」と書きました。現状はどうでしょうか。
上2つのグラフは12月16日時点、下2つのグラフは1月6日時点の過去3か月と過去5日の、両銘柄のさやを比較して見たものです。 私は前回、「地所買い - 三井不売り」の仕掛けをタイミングを見て行いたいと思っています」と書きましたが、実際、そのさや取りを行うタイミングが訪れ、1月5日にさやは大きく縮小し、このタイミングで利確しました。成功事例と言えます。現在は、次の仕掛けチャンスを注視しているところです。 続いては、住友金属鉱山(5713)とDOWA HD(5714)です。
上2つのグラフは12月16日時点の過去3か月・過去5日、下2つは、1月6日時点での両銘柄のさやを見たものです。私は既に、「住友金属鉱山売り- DOWA HD買い」の仕掛けを行っていましたが、過去5日のグラフを見ていただく通り、さやは縮小し、利確しました。成功事例と言えます。 ただしこの組み合わせは、過去3か月の動きにある通り、趨勢的にさやが拡大しています。これは株価が両銘柄の業績格差を反映しているからと考えます。今後、どこまで両銘柄のさやが拡大していくのか、注視していきたいと思います。 さて、ここからは今回のテーマ、まずは「PBR一倍割れ銘柄の撲滅は可能か」について考えていきたいと思います。 これは日経ヴェリタス1月1日号の記事。「日本株復活、きっかけは東証の本気」と。
実際にこの通りになった場合、バリュー株は大幅に上昇します楽しみですね。ちなみに私が継続してフォロー銘柄群でこのシナリオに乗っかるのは、1月6日現在のPBR0.57倍の三井住友FG(8316)、そして0.53倍の日本製鉄(5401)あたりでしょうか。 次に、「金利上昇は株価にネガティブ?」について考えていきます。 それは具体的には総合商社であり、金融株です。インフレにおいては、商品市況が上昇する。であれば、これがメリットになる業種に投資をすれば良い。具体的には、エネルギーの三菱商事、資源の三井物産と言われますが、この両銘柄で良いのではないか。氏はコモディティに投資した方が良いのではないかと言われていますが、コモディティには配当がありません。したがって私はそれよりも、この2銘柄に投資する方が賢明と考えます。 次に金利上昇ですが、これは前段でお話ししていますが、金融株にとってポジティブです。従ってこのセクターに投資すればいいだけの話です。つまり、私がおススメしている銘柄のうち、かなりの部分が、金利上昇とインフレにより、恩恵を受けるのだということをご理解いただきたいと思います。 以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。以上です。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。 キーワード検索: #アノマリー #景気循環 #株式サヤ取り |
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