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第54回 海外投資家が日本株を大人買い/決算発表が一巡、「撲滅運動」は9月に2023.5.29 <著者プロフィール> 浜口準之助(はまぐち・じゅんのすけ) 約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。3月期決算と自社株買いの影響は?浜口です。まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2023年5月15日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が5月12日時点、右はその2週間後、株価が5月26日時点のデータです。 この二週間の断面で見れば、高配当利回り銘柄は商社・損保が上昇、銀行は下落していることがわかります。3月期決算が発表される中、商社・損保は自社株買いが発表される一方、銀行は発表されなかったことが影響していると考えます。 ここ2週間で私が行った売買ですが、日々、三菱商事・三井住友FG・みずほFGなどでデイトレを行い、今年に入り負けなしです。特にここにきて、三菱商事がいい感じです。以下に、先週末の5月26日の事例を掲げます。この中で8058三菱商事は、前日に買い建てしたポジションが持ち越しとなっていた部分があり、これは後述します「3000億円の自社株買い」に伴う、株価の大幅上昇が大きくプラス寄与しています。 日本株の相場観については、今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。 足元では、米国のエヌビディアの好決算を受け、国内の東京エレクトロン・アドバンテスト等の半導体製造装置関連銘柄も好調ですが、この相場は短命に終わると思います。米国は早晩リセッションになるといわれる中、この手の銘柄の上昇が長続きするとは思えず、私が推奨している銘柄に分があると考えます。 さて、以下は8316三井住友FGの過去6か月の推移、株価は5月26日時点の日足です。同銘柄に関し、「株価は趨勢的に上昇トレンドが続く」というシナリオに変化なしです。株価については、期間は不確かながらも趨勢的に上昇を続け、10,000円を超えていくことをイメージしています。足元でやや軟調な展開となっていますが、これは前述の通り、メガバンクの自社株買いが発表されなかったことが影響していると考えます。一方で三井住友FGは、上半期決算発表段階で検討すると公表しており、三菱商事のような株価上昇の楽しみは、秋にかけてやってくると現状、期待しています。 さや取りについては、今回は特筆すべきものはないので、割愛させていただきます。というより、デイトレがあまりにも儲かるので、さや取り用の信用枠まで使っているというのが実際のところです。 海外投資家が日本株を大人買いさて、ここからは今回のテーマである「海外投資家が日本株を大人買い/決算発表が一巡、「撲滅運動」は秋にかけ」について考えていきます。 まずは「海外投資家が日本株を大人買い」について。
これに尽きると考えます。このブログの中にあるリンク、「海外投資家は、4週連続で日本株を買い越しているというが」も含め、ご覧ください。 自社株買いの機運は秋にふたたび?続いては、「決算発表が一巡、「撲滅運動」は秋にかけ」について。 2023年3月期決算の発表が終了しました。当面は自社株買いのアナウンスは減少すると思われ、ゆえに東証による「PBR1倍割れ撲滅運動」は減少していく可能性があります。しかしながら秋にかけ、前述した三井三友FGのように、9月の中間決算発表のタイミングで、再度自社株買いの機運が盛り上がると考えます。繰り返しますが、ここもとの三菱商事のような株価上昇の楽しみは、秋にかけてやってくると期待しています。 以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。 |
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