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第62回 35年住宅ローン金利1.8%が意味するもの2023.9.18 <著者プロフィール> 浜口準之助(はまぐち・じゅんのすけ) 約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。浜口です。まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2023年8月21日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が2週間後、株価が8月31日時点、右はその2週間後、株価が9月15日時点のデータです。 この二週間の断面で見れば、銀行株・商社株・日本製鉄とも上昇していることがわかります。ここもとのアメリカ株の上昇、原油価格の上昇、国内の長期金利の上昇などが背景にあると思われます。 ここ2週間で私が行った売買ですが、日々、総合商社・メガバンクなどでデイトレを行い、今年に入り負けなしです。また私は、当分の間半導体関連は弱含みに推移すると考えているため、6857アドバンテストのカラ売りもわずかですが行っている点に注目してください。以下に、先週末の9月15日の事例を掲げます。 日本株の相場観については、今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。「浜口の相場観は、いつも同じだよな」と受け止められている向きも多いことでしょう。しかしながらこのことは、現在の日本株市場が私が想定した通りに推移している証左と受け止めていただきたいと思います。 またここに来て、海外投資家の買いも継続しているようです。 本件は、私が自分で書いているブログ「日本株には、幅広い外人投資家買いが期待できそう」で説明しているので、ご確認ください。 さて、以下は8316三井住友FGの過去6か月の推移、株価は9月15日時点の日足です。同銘柄に関し、「株価は趨勢的に上昇トレンドが続く」というシナリオに変化なしです。シリコンバレー銀行ショック前の高値を更新して来た状況であり、期間は趨勢的に上昇を続け、10,000円を超えていくことをイメージしています。三井住友FGは、上半期決算発表段階で自社株買いを検討すると公表しており、三菱商事のような株価上昇の楽しみは、秋にかけてやってくると現状、期待しています。 三井住友フィナンシャルグループ さや取りについては、今回は特筆すべきものはないので、割愛させていただきます。というより、デイトレがあまりにも儲かるので、さや取り用の信用枠まで使っているというのが実際のところです。 35年住宅ローン金利1.8%が意味するものさて、ここからは今回のテーマである「35年住宅ローン金利1.8%が意味するもの」について。 今回は、長期金利について考えてみましょう。現在、日本の30年国債利回りは1.6%、さらに長い期間の金利については、国債の代替物として35年住宅ローン金利を考えると、1.8%です。私が10年前に現在住んでいるマンションを購入したときの住宅ローン金利は0.5%ですから、隔世の感がありますね。 既にご案内の通り、銀行の融資ビジネスは多くが短期調達・長期融資ですから、この状況においては、銀行の収益に大きなプラスがもたらされることは明らか。銀行株は、PBR1倍割れ撲滅運動と9月にかけての自社株買い期待に加え、この長短金利のスプレット拡大に伴う業績拡大期待が、引き続き投資妙味を大きなものとしていると考えます。 以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。 |
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