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第70回 2024年前半の日本株投資戦略2024.1.22 <著者プロフィール> 浜口準之助(はまぐち・じゅんのすけ) 約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。浜口です。さて、まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2023年12月25日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が12月29日時点、右は1月19日時点のデータです。 この期間の断面で見れば、商社株・銀行株とも上昇していることがわかります。 ここ一月で私が行った売買は、特にありません。 デイトレについては、引き続きわずかな株数を小ロットで行った程度です。私の現在のデイトレは、保有している現物株の中から、寄り前の気配が低いものを買いから入るスタイルが基本であるため、いわゆる「寄り天」になると良くないわけです。従い、ここのところは、デイトレは小さなロットで、非常に慎重に行うに留まりました。 日本株の相場観については、長期的には今回も基本、変化なしです。 日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。「浜口の相場観は、いつも同じだよな」と受け止められている向きも多いことでしょう。しかしながらこのことは、現在の日本株市場が私が想定した通りに推移している証左と受け止めていただきたいと思います。 なお、現在テクノロジー株が大幅上昇していますが、私はこれら銘柄には組しません。現在保有している銘柄で十分儲かっている一方、私自身が分析面で優位性を持っていない業種の保有には消極的だからです。 以下にお示しする12月26日時点の三井住友フィナンシャルグループ(8316)の株価推移からも見て取れますが、同銘柄は長期トレンドこそ右肩上がりを維持していますが、9月半ば以降は調整局面となっています。この背景については前述していますので、再度ご確認ください。 三井住友FG(8316) 1月21日に行ったX(Twitter)のスペース内容さて、ここからは今回のテーマ、「1月21日に行ったX(Twitter)のスペース内容」について。 私は1月21日夜8時から1時間、「今年前半の日本株投資戦略」と言うテーマでX(Twitter)でスペースを行いました。そこで出てきた質問の主なものについて、どうお答えしたかとをここで説明したいと思います。 Q: ゆうちょ銀行についてどう考えるか? 浜口: ゆうちょ銀行は、預金金額では日本一ですが、大規模法人に融資することが不可能であり、現状、運用はほとんどが国債で行われています。国内金利が低いことからもわかる通り利益率も低く、累進配当ではないため、この銘柄に投資する価値は乏しいと考えます。 Q: テクノロジー株についてどう考えるか? 浜口: 確かに昨年後半以降、テクノジー株がバリュー株をアウトフォームしている状況です。ただし私はあくまでバリュー株投資家ですし、2024年に関してはテクノロジー株とバリュー株が循環物色されると考えています。皆さんは1989年、日本株のバブルの時のPERをご存知ですか?約70倍です。一方で人気のテクノロジー銘柄については、半導体検査装置の6758アドバンテストのPERは70倍台、米エヌビディアに至っては338倍ですから、この業種を買う気になりません。割高だと考えます。 Q: 浜口さんは、長期投資として三菱UFJ銀行を薦めていないにもかかわらず、デイトレはもっぱら三菱UFJ銀行で行っている理由はなんですか? 浜口: 昨年の銀行株は、前半は上昇局面だったものの、9月以降は、高値持ち合いの状況です。そんな中、3メガ銀行の中で最も寄り付き天井になりづらい銘柄が三菱UFJ銀行だからです。 もっとも、最近の私は、寄り付きから買いを入れていません。5分足で株価を見ながら、もし寄り付き天井であれば、株価が下げ止まったと思われた段階で成り行き買いを行っています。この方法が現状、1番合理的と考えます。
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