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第93回 ついにウォーレン・バフェットは日本の金融株に投資を始めるのか?2024.10.7 浜口です。さて、まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2024年9月24日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が9月27日時点、右は10月4日時点のデータです。 株価としては、商社株は上昇する一歩、銀行株は調整局面となっていることがわかります。 以下は8316三井住友FGの日足。足元の株価は大きく戻った後、やや調整局面にあることがわかりますが、この銘柄の業績は以下の通り好調であり、楽観しています。
主観ですが、中長期的には20,000円があってもおかしくないという考えに変化はありません。厳密には、株価が3分割されたため、7,000があってもおかしくないという考えに変化はありません。 三井住友フィナンシャルグループ(8316) 一方でテック株の人気銘柄、6920レーザーテック。株価は趨勢的に下落しています。ここまで株価が下落してもなお、予想PERは28.9倍。三井住友FGと対照的ですが、これが現実です。 投資対象を銀行・損保・商社株の累進配当銘柄に絞り込んで、ほんとうによかったと思いますね。この銘柄は半導体関連ですが、そもそも半導体のことを熟知している投資家はどの程度いるのでしょうか?私は、銀行及び銀行株を熟知していますよ。なんといっても、三井住友信託銀行に日本株のファンドマネジャーとして15年在籍していたのですから。 レーザーテック(6920) デイトレは行いませんでした。ここもと短期的に方向性の見えてこない相場では、「火中に栗を拾う」ことはしたくないと考えたからです。 日本株の相場観については、長期的には今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。「浜口の相場観は、いつも同じだよな」と受け止められている向きも多いことでしょう。しかしながらこのことは、現在の日本株市場が私が想定した通りに推移している証左と受け止めていただきたいと思います。 バフェットは日本の金融株に投資を始めるのか?さて、ここからは今回のテーマ「ついにウォーレン・バフェットは日本の金融株に投資を始めるのか?」について。これについては、10月3日に報道された「『バフェット物色』商社の次は金融株か、円債発行で銘柄探し始まる」が参考になります。 以下、この記事で重要と思われる部分を書いておきます。
この記事の中では、業種としては銀行・損保・海運の可能性があると書かれていますが、個人的に海運に投資する可能性はとても低いと思っています。海運株は循環株ですし、累進配当でないからです。 銘柄としては、ウォーレン・バフェット氏の持つ巨額の資金に対する株式の流動性を勘案すれば、銀行であれば三菱UFJ・三井住友FG・みずほFGの3行、損保であれば東京海上日動HD・SONPOジャパン・MS&ADの可能性が高いと考えます。 加えて来月11月といえば、米国の大統領選挙が実施されるタイミングであり、これをきっかけに日米とも、株価が上昇に転じる可能性が高いものと考えられ、いやがうえにも期待は高まりますよね。 以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。
<著者プロフィール> 浜口準之助(はまぐち・じゅんのすけ) 約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。 |
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