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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/02/12 12:08, 提供元: フィスコ 城南進研 Research Memo(8):2025年3月期業績は、IT投資費用を除けば実質増益の見込み(2)*12:08JST 城南進研 Research Memo(8):2025年3月期業績は、IT投資費用を除けば実質増益の見込み(2)■城南進学研究社<4720>の今後の見通し (3) 映像授業部門 映像授業部門は、在籍生徒数の減少により中間期で減収となったものの、2024年8月に新設した1校(新松戸校)を含めて新規生徒の獲得は順調に進んでいることから、下期は増収に転じる可能性がある。高1・2生に対する進路指導なども強化しながら、引き続き志望校への高い合格実績をアピールしていくことで、生徒数を回復させ再成長を目指す。 (4) デジタル教材・ソリューション部門(単体) デジタル教材・ソリューション部門(単体)では、学習塾や学童施設への「デキタス」の拡販に注力していく。2024年12月より新たに英語検定対策講座(2級及び準2級)の提供を開始するなどコンテンツを拡充したことにより、新規契約の獲得が進むものと期待される。 また、年々増加傾向にある不登校生徒問題に対応すべく、自治体(公立の小・中学校)では学習用サポート教材として「デキタス」を導入する事例が増えてきており、今後の売上増に寄与すると期待される。2019年から横浜市の鴨居中学校で、不登校や普通クラスで授業を受けられない生徒、著しく学習が遅れている生徒向けに学習サポート用教材として「デキタス」を提供し、一定の成果を収めてきた実績が評価されたようだ。2023年には東京都が提供する「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム事業(VLP事業)※」のメイン教材として「デキタス」が採択され、同年9月から順次運用が開始されている。全国の小・中学校における不登校生徒数は2023年度で34.6万人と直近5年間で2倍に急増するなど社会問題化しており潜在ニーズは大きいと見られる。 ※ 東京都では、不登校の生徒数が小中学生で約3.1万人(2023年度)と10年連続で増加している。これら生徒の学びの場を提供すべく仮想空間上に3Dメタバースシステム「VLP」を用意した。生徒はアバターで仮想空間上の学校に登校し、学習や友人との会話だけでなく支援員への相談などもできるようになっている。2023年度は新宿区に加えて墨田区、渋谷区、中野区、杉並区、八王子市、狛江市、多摩市の8自治体で利用され、2024年度はさらに20自治体が新たに参加している。 (5) グループ子会社 a) 幼少教育関連 城南ナーサリーや城南フェアリィーで展開している認可保育園は、新規開設予定がなく既存園の定員充足率も高水準で推移していることから、売上高は中間期と同様、1ケタ台の増収ペースとなる見通しだ。なお、城南ナーサリーについては下期に老朽化による移転リニューアルを1園予定しており、一時的費用の発生により減益となる見込みだ。 城南KIDSは2024年12月に1校舎を整理統合しており、生徒数減少により減収が続く見通しだが、地代家賃など固定費の削減効果により損益は改善する見通しだ。城南KIDSではカリキュラムの強化に取り組むとともに英語検定合格実績などをアピールし、楽しく英語を学べる学童保育としての認知度向上による生徒数拡大を目指す。 b) 英語教育関連・スポーツ関連・その他 リンゴ・エル・エル・シー及びアイベックの売上高は前期比で横ばい水準を見込んでいたが、既述の通りリンゴ・エル・エル・シーについては若干の減収となり、アイベックについては増収が見込まれる。一方、久ケ原スポーツクラブについては新サービスの提供や「デキタス」等の学習プログラムの提供拡大に取り組むことで、期初計画通り若干の増収となる見通し。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |