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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/02/19 11:06, 提供元: フィスコ エスプール Research Memo(6):障がい者雇用支援サービス等の先行投資期間はあと1〜2年続く見通し*11:06JST エスプール Research Memo(6):障がい者雇用支援サービス等の先行投資期間はあと1〜2年続く見通し■エスプール<2471>の業績動向 3. 財務状況と経営指標 2024年11月期末の財務状況は、資産合計は前期末比6,335百万円増加の39,714百万円となった。主な増減要因は、流動資産では現金及び現金同等物が436百万円増加したほか、ビジネスソリューション事業の売上収益拡大により営業債権及びその他の債権が1,037百万円増加した。また、非流動資産では新規農園の開設及び既存農園の増設を主因として有形固定資産が2,087百万円、使用権資産が2,404百万円それぞれ増加した。 負債合計は前期末比5,002百万円増加の29,887百万円となった。新規農園の開設等による土地及び建物の賃貸によりリース負債(非流動負債)が2,068百万円増加したほか、有利子負債が1,734百万円、営業債務及びその他債務が374百万円増加した。資本合計は前期末比1,332百万円増加の9,826百万円となった。配当金支出790百万円があったが、親会社の所有者に帰属する当期利益2,099百万円の計上により利益剰余金が増加した。 キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは5,071百万円の収入となり、前期比では973百万円増加した。税引前利益は同80百万円減少したものの、減価償却費及び償却費が同781百万円増加したほか、法人所得税の支払額が322百万円減少した。投資活動によるキャッシュ・フローは3,393百万円の支出となり、前期比では1,178百万円減少した。新農園建設等に伴う有形固定資産取得による支出が4,171百万円から3,264百万円に減少したこと等による。この結果、フリーキャッシュ・フローは1,678百万円のプラスとなった。財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払額787百万円やリース負債の返済による支出等により1,242百万円の支出(前期は640百万円の収入)となった。 経営指標では、経営の安全性を示す親会社所有者帰属持分比率が前期末の25.5%から24.8%と若干低下した一方で、有利子負債比率が借入金の増加により同88.4%から94.1%へ上昇するなど財務体質はやや悪化した。ネットキャッシュ(現金及び現金同等物−有利子負債)についても5,437百万円のマイナスとなっており、ここ数期間はマイナス幅が増加傾向にある。これは屋内型農園施設の開設数増加とともに設備投資額が膨らんだため、資金回収期間がやや長期化していることが要因である。同社ではあと1〜2年は投資負担が重荷となるものの、それ以降は農園管理収入の積み上げによりキャッシュ・フローの状況も好転すると見ている。 収益性については、営業利益率は前期の10.8%から10.9%、ROEは同21.7%から22.9%と若干ながら上昇した。収益性の高い障がい者雇用支援サービスや環境経営支援サービスなどビジネスソリューション事業の構成比率が上昇したことが主因だ。中期的にもこれら収益性の高い事業の成長を見込んでいることから、営業利益率に関しては今後も緩やかに上昇していく可能性が高いと弊社では見ている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |