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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/03/06 11:09, 提供元: フィスコ システムサポート Research Memo(9):2025年6月期業績を上方修正するも、受注環境良好で上振れ余地あり*11:09JST システムサポート Research Memo(9):2025年6月期業績を上方修正するも、受注環境良好で上振れ余地あり■システムサポートホールディングス<4396>の今後の見通し 1. 2025年6月期の業績見通し 2025年6月期の連結業績は、売上高が前期比20.8%増の26,603百万円、営業利益が同31.7%増の2,200百万円、経常利益が同25.9%増の2,195百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同19.2%増の1,459百万円と連続で過去最高業績を更新する見通しで、期初計画に対して売上高・各利益ともに若干上方修正した。中間期まで計画を上回るペースで進捗し、下期も同様に各セグメントで堅調推移を見込んでいることが要因だ。とりわけ、クラウドインテグレーション事業の引き合いは旺盛で、需要に供給(人的リソース)が追い付かない状況が続いている。 中間期までの通期計画に対する進捗率は、売上高で49.1%、営業利益で55.2%と直近3年間の平均(売上高48.1%、営業利益51.2%)を上回っている。2025年4月の新卒採用予定が136名(前期比30名増)と約3割増加するため教育研修費や人件費が第4四半期に増加する見込みだが、それでもなお保守的な印象であり、修整計画に対しても上回る可能性は十分にあると弊社では見ている。 なお、期初段階での2025年6月期採用計画は新卒で133名(前期比27名増)、キャリア採用で122名(同2名増)としていたが、新卒については数名上回る見込みで、キャリア採用についても中間期で70名(前年同期比20名増)を採用するなど計画を上回るペースとなっており、通期で140名に届く可能性がある。このほか、2024年7月にグループに加わったコミュニケーション・プランニングで40名程度(大半が技術者)、米国子会社の事業譲受に伴う人員増で10名程度が加わり、期末従業員数は前期末の1,484名から1,700名を超える見通しだ。IT業界では人材獲得競争が激しいが、同社ではキャリア採用だけでなく新卒採用においてもエージェント会社を活用して優秀な人材の確保に努めている。業界のなかでも比較的順調に採用できている要因として、給与処遇の向上やスキルアップのための教育制度が充実していることに加え、積極的な健康経営により、職場環境の改善に継続的に取り組んでいることが考えられる。特に、クラウドインテグレーション事業では需要に供給が追い付かない状況が続いており、採用が順調に進んでいる点はポジティブに評価できる。 そのほか下期に入ってからのトピックスとして、プロダクト事業で、2023年7月にリリースした飲食店向け食材自動発注システム「Smart Rabbit」※をベースに開発した、ホテル向けアメニティ(客室消耗品)の自動発注システムを2025年2月より提供開始したことを発表した。ホテル業界ではスタッフ不足が慢性化するなかで、アメニティの発注・在庫管理業務の効率化が課題となっていた。今回、(株)ホテル京阪の要望を受け開発したものを横展開していく計画にしており、今後展示会にも積極的に出展しながら認知度を高め拡販を進める戦略だ。ホテルのアメニティ向けで導入が進めばビュッフェ部門への導入期待も高まるだけに、今後の動向が注目される。 ※ 飲食店で発注担当者が行っていた業務(売上予測と前月末在庫から店舗の食材の消費量を予測し発注量を決定)を自動化したシステムであり、顧客が既に利用している受発注システムと連携することで自動発注を実現する。同システムの導入により、発注業務の効率化だけでなく、過剰在庫による食材廃棄や在庫不足による販売機会ロスの減少が期待できる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |