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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/04/24 12:21,
提供元: フィスコ
ダイキアクシス Research Memo(11):新中期経営計画を公表。海外での水衛生インフラ整備が成長エンジン(3)
*12:21JST ダイキアクシス Research Memo(11):新中期経営計画を公表。海外での水衛生インフラ整備が成長エンジン(3)
■ダイキアクシス<4245>の新中期経営計画の方向性
5. 財務戦略
(1) 基本方針
財務戦略の基本方針として、1) 成長投資への積極的なキャッシュアロケーション、2) 財務規律の維持、3) 株主還元の充実の3つを挙げている。つまり、成長投資と最適な財務レバレッジの両立を通じてROIC(投下資本収益率)を向上させる考えだ。なお、3年後の2027年12月期におけるROIC※1は6.0%以上を目指し、WACC(加重平均資本コスト)※2とのスプレッドの拡大を見込んでいる。基本方針1)〜3)の概要は以下のとおりである。
※1 2024年12月期のROICは2.8%(同社推定)としている。
※2 2024年12月期のWACCについては2.8%(同社推定)としている。
1) キャッシュアロケーション
営業キャッシュ・フローの範囲内で投資を行う方針であり、2027年12月期までの3年間の累計キャッシュ・イン(原資)として営業キャッシュ・フロー60億円を見込む。一方、キャッシュ・アウトは成長投資50億円、配当総額10億円を計画している。なお、成長投資50億円の内訳は、1) グローバル生産拠点への設備投資(受注本格化に備えた生産能力増強)に5〜10億円、2) デジタル投資(ITシステム導入)に5〜10億円、3) 人的資本投資(グローバルな人財育成・確保等)に最大5億円、4) M&A(新規事業投資を含む)に最大20億円、5) 再生可能エネルギー関連への投資に最大20億円※となっている。
※ ただし、再生可能エネルギー関連への投資については、当初から売却を前提として建設する案件もあり、再生可能エネルギー関連事業内で完結する形で資金調達、投資、回収のサイクルを回しているため、全社のキャッシュアロケーションとは別枠で考えているようだ。
2) 財務規律の維持
2024年12月期末時点の自己資本比率(25.7%)の水準を落とすことなく、投下資本効率性を重視した投資案件の厳選と最適な財務レバレッジの実現に取り組む。
3) 株主還元の充実
これまで同様、安定配当とEPS成長の両輪によりトータルでの株主還元を行う方針である。
(2) M&A方針
同社は、過去20年間で13件のM&Aを実施し、その結果、買収事業の売上高は全体の24%(100億円以上)を占めるに至っている。買収した事業はいずれも主力事業の一角を担うとともに、いくつかの会社については同社本体と一体化することで、既にシナジーを発揮している。新中期経営計画ではM&Aに最大20億円の投資枠を設定しているが、今後も重点分野において積極的にM&Aを進める考えだ。
6. 中長期的な注目点
グローバル展開はこれまでも重要な戦略として取り組んできたが、2024年1月の社長交代、そして今回の新中期経営計画においてさらにその方向性が色濃く打ち出される格好となった。国内経済が成熟していくなかで、世界中の新興国で深刻化する水環境問題に着眼し、社会課題の解決を自社の成長に結び付ける方向性は、理にかなった戦略であると弊社では評価している。とりわけ新興国に見合った仕様やコストで、品質の高い製品・サービスを提供できる同社には大きなアドバンテージがあり、ポテンシャルが大きい市場を切り拓いていく可能性は十分にあると見ている。そのうえで、成否を決するのは、いかに各国政府と連携を図り、主体的にレギュレーションづくりに関与できるかということと、世界で活躍できる人財の育成にあるだろう。日本における浄化槽普及の歴史が今後のアジア・アフリカのモデルとして注目されており、高度成長期からの古い歴史を持つ同社にとっては、日本における浄化槽製造・普及の過程をアジア・アフリカに再現していくことで、環境への貢献はもちろん、同社自身の大きな飛躍にもつながると考えられる。人財育成についても、現在進めているインドでの取り組み(インドモデル)が軌道に乗れば、そこからの人財輩出も含め、今後の海外展開を早める転機になる可能性がある。もちろん、新興国特有の難しさもあろうが、その点は新社長のこれまでの経験や経営手腕に期待したい。
国内では、引き続きM&Aを活用した事業基盤の強化に注目している。特に構造的な問題を抱える「住宅機器関連事業」や、ポストFITを見据えて新たなビジネスモデルを進めている「再生可能エネルギー関連事業」については様々な戦略オプションが考えられるが、これまでもM&Aを通じて事業ポートフォリオを強化してきた同社にとっては、まさに環境変化や業界の動きが激しいときこそ、新たなチャンスが巡ってくる可能性が高いと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
《KM》
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