投資の世界に「ビギナーズ・ラック」という言葉があります。あまり深く勉強をしていない初心者でも、比較的簡単に利益を挙げることができる場合があります。しか し、何故か殆ど全ての投資家が儲けた以上の損失を出してしまうという事実を短い言葉で表しています。投資家は機関投資家であれ個人投資家であれ、マクロ分析やテクニカル分析をしてあらゆる努力惜しみなくしていますい。それでもなお、投資で儲けることは至難の業で、いとも簡単に損をしてしまいます。
その原因は「テクニックでなく己自身にある」と著者は言っています。何故なら「我々はみな感情を持つ生き物であり、損失を被りやすいのである。」とし、「己に勝つ」ことと結論つけています。
例え、いかに優れたトレードシステムを構築しても、システム通りに投資行動を起せなければ、無用の長物です。この本は、わかりきっていてもその通りに行動できない心理的要因を指摘し、勝つための投資行動とルールを教えてくれます。成功する投資家になるための指導書ともいえる本だと思います。