この本はオススメの一冊に過去に二回紹介されているようで迷ったのですがやはり良い本だと思いましたのでここで紹介させていただきます。
この本ではトレーディングにおける核の部分を非常に面白く書いてあります。私にとってトレードとは経験値(知識)、経験を投資に生かせるセンス、心理、この3つが非常に大切なものと感じていますが、現在日経平均がバブル後最安値を更新するような中で、この本は今最も必要とされている心理について書かれています。トレードというものは冷静さを失ったり、何も考えられなくなってしまったら負けてしまいます。例えば損してしまうと投げやりになってしまい、ここが底だと思って大博打し、もう復帰できないくらいにやられてしまう人が多いと思います。これは多くのトレーダーがトレードとギャンブルの区別が出来ない人が多い為です。
ではなぜギャンブル性に走ってしまうのか。それは利益と損失、苦痛と快感が混じっているからです。人間というのは行動ファイナンスという経済学からわかっているように損失は利益より大きく感じ取ってしまう性質があるようです。ですから少しの損失でも損切りが苦痛で出来なくなってしまうのです。他にも人は小さい確率の事を過大評価してしまう性質がある。だから宝くじは合理的に見れば損をするのに買ってしまう。つまりホームランを打つような一発逆転が好きなのです。しかしこれらの行動は冷静に見ると損をすることばかり。この苦痛と快感をいかに打破するかが重要で、この本はこれらを克服してくれると思います。
「時には何もしないことが最良の行動である」これはこの本の中の言葉ですが、まさしく今にぴったりの言葉ですね。特に専門的な知識が必要とされませんので読みやすい本です。是非一度読んでみてください。