私がはじめて証券会社に入ったときに先輩からすすめられた本がこの赤本だ。
表紙が赤いため、業界では「債券の赤本」と呼ばれている。
当時、私は証券会社といえば"株"の印象しかなく、債券については取扱っていることくらいしか知らなかった。しかし当時私の会社では株式の取引が制限されており、取り扱っているのは債券ばかり。当然仕事でも話は債券のことばかり。
とにかく、すがる思いでこの赤本を買った。
初心者の私にとって正直難しかった。しかしこの本しか頼るものがない。とにかく蛍光ペンを片手に線を引きまくり、3回くらい繰り返し読んだころには、仕事でも話の内容に何とかついていけるようになってきた、と記憶している。
この本は、債券の基礎が網羅されている。改定自体が最近なされていない?こともあり、多少陳腐化している部分もあるが、フロント、ミドル、バックを問わず基礎的な知識を体系だって得られるであろう。
デリバティブス、リスク管理、投資技術、分析等に関して特化している本は店頭に多く並んでいる。これから債券について学ばれる方にとって、これらの各分野に特化した専門書はこの本を読んだ後にじっくり読まれるほうが理解がすすむことは間違いないだろう。
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