この本との出会いは、これから売買システムを作ろうとしていた入社1年目の夏のことでした。
何気なく立ち寄った書店で、新刊だったこの本を見つけ、すぐ買うことを決めました。
財布を見たらお金が足りなくて、銀行に走った思い出があります。
「売買システム入門」は、売買システムを作ろうとする人には必読の書です。
すでに完成された手法を紹介する本こそ多くありましたが、
「そもそも売買システムとは何ぞや」というところから説かれている本は、恐らく初めてでしょう。
この本では、売買システムの基礎から、パフォーマンスレポートの評価方法、
実際のシステム例に至るまで詳細に説明されています。
中でも最も重要な部分は、第6章の「資金残高曲線分析」でしょう。
「トレーディング・システム構築において最も重要なのは、ネットエクイティを大きくすることではなく、完全に滑らかな資金残高曲線を実現することである。」
つまり、いくら利益が大きくても、資金残高曲線のブレが大きければ良いシステムとは言えないわけです。
この章を読んで以降システム構築に対する考え方が180度転換しました。
資金残高曲線のブレを小さくするためにどうすればいいかという問いに対しての現在の私の答えは、
「短期の手仕舞いルールを用いて売買回数を増やすこと」です。
私をテクニカルアナリストからシステム開発者、そしてシステムトレーダーへと成長させてくれるきっかけを与えてくれた「売買システム入門」! 一度読んでみることをオススメします。
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