投資関連本を短期/トレード系、中期/投資系、長期/資産形成系に分類するとすれば、本書は【資産形成】系に属する。本書の付記によるとパンフレット形式での初版が1926年(ペーパバック本は1991年の出版)のロングセラーで、いわゆる「金持ち…」本の新古典的存在。
舞台を繁栄を極めた古代バビロンに置き、大富豪から知恵を授かるという形で「富みの基本原則」が語られている。寓話的な形式をとることによって現代的なツールが絡まない分、本質的なメッセージがわかりやすく、心に残る。
資産形成系の本は「いまさらそんなことを言われても」と落ち込ませられるリスクがありがちだが、本書は「千夜一夜物語」のようなファンタジーの楽しさも味わえるので、憂鬱になってしまうのではとご心配のムキにもストロング・バイだ(笑)。
資産形成系本の読者ならずともおさえておきたい人生哲学の書だ。
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