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海外投資を楽しむ会 ゴミ投資家のためのインターネット株式投資入門

ゴミ投資家のためのインターネット株式投資入門

海外投資を楽しむ会
メディアワークス
A5判 316頁 1999年5月発売
本体 1,600円  税込 1,760円  国内送料無料です。
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 COOLな革命!! オンライン・トレーディングの波に乗り遅れるな! 「合理的投資」の基本から、インターネットでアメリカ株を買うまで、完全解説!

INTRODUCTION

株式投資はCoolである

 本書の表紙には、「株」の本にはぜんぜん似つかわしくない、ウエストコーストっぽいイラストが描かれています。
 しかし別に、これは奇を衒ったわけではありません。そこには、「株式投資はCoolである」という、本書のテーマが端的に表されているからです。


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 「株式投資」は、これまでこの国では、競馬やゴルフと同じく、「オヤジ」がやるものだとされていました。

 ところが、競馬は一足早く若い人たちの間でブームが爆発し、競走馬育成ゲームの大ヒットもあって、今では小学生がレースの予想をしていても、誰も不思議には思わなくなりました。ゴルフは欧米ではもともとカジュアル・スポーツでしたが、これまたタイガー・ウッズという天才の出現によって、スキーやテニスと同じように、ゴルフを純粋に楽しむ若い層がこの国にも生まれてきています。ただ一人「株式投資」だけが、いまだに「オヤジ」の占有物になっているような印象です。

 ところが、ひとたび目をアメリカに転じると、まったく違う風景が見えてきます。ひと頃、アメリカの高校には株式投資の授業があると話題になりました。アメリカ人の個人資産の多くが株式市場で運用されているため、「アメリカ経済は株価経済になった」という話もよく聞きます。しかし、こうした断片的な情報だけでは、彼の国で起きている大きな変化は見えてきません。

 ではアメリカで今、何が起きているのでしょうか?

 それは、凄まじいまでの株式投資の「大衆化」と「エンタテイメント化」です。これを、株式投資の「ゲーム化」「遊園地化」と言ってもいいでしょう。要するに、アメリカ人にとって今や、株式投資は最大の娯楽になったのです。日本ではなぜかほとんど指摘されませんが、このことはどんなに強調しても足りないほど、重大な変化です。

 こうした「株式投資ゲーム」は、私たちがよく知っている「オヤジのギャンブルとしての株式投資」とは、まったく違ったものです。

 たとえば「株式投資ゲーム」では、株の売買はインターネット上のオンライン証券会社を使って行なわれるので、ゲームの参加者が証券マンと接触することはほとんどありませんし、証券マンのアドバイス(推奨株)も必要とされません。

 その代わり、参加者はインターネットから、プロの投資家に匹敵する情報をタダ同然で入手することができます。参加者全員に平等に公開された情報をもとに、自分なりの戦略を立て、あるいは投資プログラムを組んで、ゲームにチャレンジしていくわけです。

 さらには、オンライン証券会社の登場によって売買手数料が大きく下がった結果、素人の投資家でも、プロ同様に、手数料コストをほとんど気にしなくても済むようになりました。ゲームの「参加料」が下がれば、当然、「ルール」も変わってきます。こうして、勝ち負けを毎日清算する、超短期の「デイ・トレーディング」の一大ブームが訪れたのです(この「デイ・トレーディング」は、人類が生み出した“究極のギャンブル”です。その理由は、本文をお読みください)。

 本書は、ズブの素人としてゼロから出発した私たちが、こうしたアメリカ投資市場の驚くべき実態に遭遇するまでを、1冊にまとめてみたものです。

 この「ゴミ投資家」シリーズをお読みの方はおわかるだと思いますが、私たちは、これまで証券会社に出入りしたこともないような素人投資家です。したがって本書でも、「株って何だろう」という疑問から出発して、ひとつひとつ課題を解決しながら、亀のように地道に進んでいくしかありませんでした。そのため、ある程度知識をお持ちの方は、まだるっこしい印象を持たれるかも知れません。

 一方、この本を手に取ったあなたがまったくの初心者であっても、なにひとつ心配する必要はありません。私たち自身も、同じ場所からスタートしているからです。

 もちろん、「株式投資」の世界には、いくつか覚えておかなければならない決まり事や専門用語があります。しかし、そんなものは大した問題ではありません。右も左もわからなかった私たちですら、アメリカのオンライン証券会社に口座を開設し、アメリカ株式を売買できるようになったのですから、あなたならきっと、もっと上手くできるはずです。

 ただ、その時にひとつだけ、大事なことがあります。

 銀行に預金をしたり、ファンドを購入したりすることも「投資」ですが、これらは資金の運用をプロに任せてしまうわけですから、いちど資産の割り振り(アロケーション)を決めてしまえば、後は大してやることがありません(ファンドを頻繁に売買すると手数料のロスが大きいので、少なくとも3年の投資期間が必要だとされています)。

 それに対して株式投資は、あなた自身がプロの投資家に伍して、投資市場に参加していくことです。そのぶん、私たちがこれまで試みてきた「オフショア・ファンド」中心の資産運用よりも、はるかにアクティヴで、リスクも高くなります(より大きなリターンを期待できるということでもあります)。そのうえ最初に述べたように、アメリカの株式投資はゲーム性が極端に高くなっていますから、ある程度の準備と計画が必要になります。

 アメリカ株に投資する前に、少なくとも、自分の資産のうちの何割を海外株式に振り分け、さらにはそのうちいくらを、ゲーム性の高い短期売買で運用するのかを、あらかじめ決めておきましょう。このようにしてリスクを限定しておけば、アメリカ株投資はけっして危険なものではありません。そればかりか、あなたの資産を何十倍、何百倍に増やすチャンスを提供してもくれます(マイクロソフトやヤフーの株を初期に買った人は、みんな億万長者になっています)。

 最初に述べたように、インターネットを駆使して情報を集め、知識と技術と戦略を駆使して「株式投資ゲーム」で高得点を上げることが、彼の国では「Cool」だとされています。もちろんその一方で、資産形成のための長期投資という「王道」も、ちゃんと存在しています。

 オドオドしてばかりの私たちには、「Cool」な投資なんてとてもできませんが、少なくとも本書によって、さまざまな魅力をあわせもつ「アメリカ株投資」という広大なフロンティアの入口に到達するだけはできたようです。

 この数ヶ月間、「株式投資」という深い森をさまよった挙げ句、私たちが目にしたのは、これまでとはまったく違う風景でした。

 その驚きをみなさまにもお伝えすることができれば、これほどうれしいことはありません。準備が整えば、あとは実践あるのみ、です。


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