苦境(ピンチ)を好機(チャンス)にかえる法則
ライアン・ホリデイ,
金井啓太
パンローリング
四六判 並製 288頁 2016年9月発売
本体 1,500円 税込 1,650円
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人生で出合う逆境こそが、力を与えてくれる。
2000年の時を超えた、ピンチをチャンスに変える思考法
古代ギリシャでは、人生の苦難を不屈の努力と気力で克服するためにストア哲学が生まれた。
これらはけっして教室や書斎で生まれたものではない。
人生という過酷な戦場から得られた教訓の集大成なのである。
それは時代を超えて私たちに語りかけてくる。
哲学は賢人たちのものではなく、不安や緊張だらけの現代に生きる私たちにこそ必要なものなのだ。哲学的にものごとを見れば、不満や障壁は有効なツールへと変身する。
かつて世界史上もっとも栄えた帝国を率いた皇帝マルクス・アウレリウスはこう言った。 ”障壁は動きを加速させる。道に立ちふさがるものこそが、新たな道となる”
障壁を(ネガティブなものではなく)、ステップアップの踏み台にしてしまうのだ。それを越えればもっと強くなれる。
本書には困難を乗り越えた偉人たちが数多く登場する。
吃音に苦しんだトーマス・ジェファーソン(アメリカ独立宣言を起草)
うつ病と闘いながら幾多の苦境を耐え抜いたリンカーン、
大恐慌の混乱のなかで成功の礎を築いた石油王ロックフェラー
ほかにも発明王エジソン、身体が弱かったルーズベルト、スティーブ・ジョブズ、バラク・オバマ、シリコンバレーの起業家等々、時代を超えた先人の英知に学び、偉業をなしとげた人物ばかりだ。
また差別という逆境を乗り越え、偉大な人間として成長した人々もいる。
終身刑の冤罪を着せられた黒人ボクサーのルービン・カーター(映画「ハリケーン」でも知られる)や、多くの名言を残したテニスプレイヤーのアーサー・アッシュなどだ。
現代人は敵対するものがなくなった代わりに、心の緊張を抱え、
仕事のストレスに悩むようになった。
うまくいかない原因は、上司や経済や政治家のせいにしたり、
自分はだめな奴だと決めつけて、その結果何もしない。
でも、本当の原因は一つしかない。自分の考え方や態度だ。
一方で、生まれ持った知性や才能や幸運以上に、逆境をバネに飛躍する人たちもいる。
その成否を分ける違いとはなんだろうか?
本書は、私たちが人生で遭遇する逆境を乗り越えるための金言にあふれている。
それはストア派の哲人にとどまらず、その英知に感化された国の指導者や経営者であったりする。
もしあなたがやる気を喪失し、自分の将来に不安を抱えているなら。
あるいは些細なことに悩み、心が挫折しそうなら、
本書を読むことで、ネガティブな状況の背後にあるプラスの側面を発見でき
新たな人生の道筋が見えてくるはずだ。
著者プロフィール
ライアン・ホリデイ
メディア戦略家(ストラテジスト)。作家としても著名で、戦略やビジネスをテーマに執筆を行う。19歳で大学を中退し、ベストセラー作家ロバート・グリーン(『権力に翻弄されないための48の法則(パンローリング)』等)に師事する。修業時代を経て、人気作家や有名ミュージシャンのアドバイザーとして活躍。衣料品メーカー、アメリカン・アパレルのマーケティングディレクターも務めた。そのマーケティング手法はツイッター、ユーチューブ、グーグルなどでケーススタディとして採用され、アド・エイジ、ニューヨーク・タイムズ、ファスト・カンパニーなどのメディアでも紹介された。
処女作『トラスト ミー アイム ライイング(Trust Me, I'm Lying: Confessions of a Media Manipulator)』はフィナンシャル・タイムズに「衝撃の問題作」と評され、デビュー作にしてベストセラーとなった。今では世界中の大学で教材に使われている。ホリデイは現在、ニューヨーク・オブザーバー紙の編集顧問であり、米国の人気ウェブサイトThought Catalogにも寄稿している。仕事場はテキサス州オースティンの自宅。
本書は20か国語に翻訳されている。
■ こんな人にお薦め
- 困難や逆境に直面している人
- 精神的な強さを鍛えたい人
- 世界のトップリーダーや一流アスリートの思考に学びたい人
- 人生をより充実させたいと考えている人
- 不安や絶望感などから逃れたいと思っている人
- 他人を気にせず自分らしい人生を送りたいと思っている人
本文内に登場する珠玉の言葉
●「自然はそれに従うことによってのみ征服できる」フランシス・ベーコン(哲学者・神学者)
●「悪い企業は危機によって淘汰され、良い企業は生き残る。偉大な企業は危機によって成長を遂げる」アンディ・グローブ(インテルの元CEO)
●「山の向こうにはまた山がある」(ハイチのことわざ)
●「ビジネスチャンスとはバスのようなものだ。何度でも次がやってくる」。リチャード・ブランソン(ヴァージン・グループの創設者)
●ジョブズはナポレオンのようだ。ナポレオンもアルプス越えを前に兵士たちにこう叫んだ。「アルプスはないものと思え!」。
●「賢明な者には、不測の事態など起こらない」セネカ(政治家・哲学者・作家)
●「つらい経験から、なすべきことが分かる」ベンジャミン・フランクリン(政治家・物理学者)
●敗北とは何か? それは教訓にほかならない。前に進むための輝かしい一歩だ。
ウェンデル・フィリップス(アメリカの社会改革者)
●問題とは本気になって力を出し切るチャンス。デューク・エリントン(ジャズピアニスト・作曲家)
●良いも悪いも本人の考え方次第。シェイクスピア(劇作家・詩人)
●恐れを思慮深さに、痛みを変化の力に、失敗をはじまりの契機に、願望を実行に変えることのできる人。それがストア派の人々だ。ナシーム・ニコラス・タレブ(哲学者・作家)
●天才とは、心に思ったことを実現できる能力のことだ。それ以外の定義はない。
F・スコット・フィッツジェラルド(アメリカの小説家)
●何事も正しく行えば、どんなにつまらないことでも気高い行為となる。
ヘンリー・ロイス(ロールス・ロイスの創業者)
●きうりが苦い? 投げ捨てよ。
道にいばらがある? 迂回せよ。
それだけ知っていれば十分だ。
マルクス・アウレリウス(ローマ皇帝・ストア派の哲学者)
●賢い人というのは、敵意でさえも見事に利用してしまう。
プルタルコス(古代ギリシャの哲学者)
●偉大な人物とは、チャンスを待つのではなく、つかみにいくものだ。チャンスを包囲し、征服し、従僕にしてしまう。
E・H・チェイピン(アメリカの牧師で著述家)
●栄光の道も行き着く先は墓場。
トーマス・グレイ(イギリスの詩人)
目次
序文
はじめに
パート1 ものの見方
第一の鍛錬――ものの見方
自分の力を認識する
腹を据える
感情を抑える
客観的な目を鍛える
ものの見方を変える
自分の力で変えられるか
今この瞬間を生きる
人と違う考え方をする
チャンスを見つける
行動の準備をする
パート2 行動
第二の鍛錬――行動
動き続ける
粘り強く取り組む
反復する
プロセスに従う
今すぐ自分の仕事をする
正しいことはうまくいく
側面から攻める
障害を逆手にとる
エネルギーを向ける先を変える
攻撃のチャンスをつかむ
何もかもうまくいかない場合に備える
パート3 意志
第三の鍛錬――意志
心の中に砦を築く
前もって考えておく(最悪の事態に備える)
ハンディを受け入れる──「黙従の技」
自分の身に起きたことのすべてを愛する:運命愛
堅忍不抜(けんにんふばつ)の精神を発揮する
自分より大きな存在を受け入れる
いつか死ぬことを考える
再び始める準備をする
終わりに 障害は道となる
あとがき 君はもう哲学者だ、おめでとう
謝辞
参考文献一覧
ストア哲学の読書リスト
お勧め書籍
編集部の声
本書を読み終えて感じたことを述べたいと思う。
まえがきを読んでいる段階で、心にくすぶる不安や気がかりから解放されていくのを感じた。人生では多くの障壁にぶつかるが、それをネガティブとするのではなくチャレンジととらえて飛躍しようというのが本書の主旨だ。そのための方法をストア派哲学の教えとともに過去の偉人たちの軌跡をたどりながら説いていく。
しかし著者の言うことを実行するのはたやすいことではない。スタートは切れても一貫して継続するには、ときに応じて軌道修正の必要があるだろう。著者の言葉に納得しながらも、そううまくはいかないと思った。
ところがパート3に登場する『いつか死ぬことを考える』を読むと、面白いほど何もかもが吹っ切れた。死という人生最大の障壁はだれも越えることができない。しかもいつ訪れるか分からない。そんな分かりきったことを無視して、私たちは根拠もなく、自分にはまだまだ時間があるかのように思い込み、時間を浪費している。自分ではどうにもならないことを思い悩んで過ごしている。そんな余裕などどこにもない、と著者は訴える。そのとおりである! まるで自分に言われたかのように、私の目を覆っていたホコリがハラハラと落ちていく。
本書を読んだあとの自分は、少なくとも本書を読む前の自分より、あらゆる意味で明快だ。物事の優先順位も明快だし、自分の歩むべき道筋もはっきり見えてきた。そして何よりも不安や緊張という負の感情から解放されつつある。これが実現すれば人生はどれほど快適なものになるだろうか、と今から楽しみである。
(フェニックスシリーズ38)
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