多くの個人や組織は、1年12か月を基準に計画・目標をたて活動していることでしょう。この長期にわたる実行サイクルは、「時間はたっぷりある」と認識し生産性を低下させ思考の落とし穴を生み出します。
1年を12週間と定義します。時間のゆとりは減り、集中して取り組む必要性が出てきます。締め切りほどやる気を起こさせるものはありません。重要なことに焦点をあて短期間で対応することにより、多くの結果を残すことができます。
本書で取り上げている、「12週間チャレンジ」と「ピリオダイゼーション(期分け)」の概念を理解し実行することによって、あなたの人生のどの領域でも結果を改善するために活用することができます。
はじめに――12週間チャレンジ
多くのことを成し遂げられる人がいる一方で、本来できるはずのことも達成できない人のほうが圧倒的に多いのは、なぜだろうか? もしも潜在能力を存分に活用できるとしたら、何が変わるだろうか? 日々、潜在能力を最大限に引き出せたら、人生はどう変わるだろう? 毎日最大限の能力を発揮できたら、半年後、3年後、5年後に私たちはどう変わっているだろう?
この一連の問いが本書の核であり、過去十数年にわたって私たちが問い続けてきたことでもある。この数年、私と共著者のマイクは、クライアントがもっと効果的に物事を実行できるようになる手助けをしてきた。個人やチームや組織の目標達成に必要な計画作りに力を貸してきたのだ。私たちの使命は、人々がどうすれば最大限の能力を発揮し、本来歩めるはずの人生を歩めるのか、その謎を解き明かすことにある。
「自分にできることをすべて実行すれば、私たちは文字どおり驚嘆するだろう」(トーマス・エジソン)
「私たちには人生が2つある。ひとつは今生きている人生、もうひとつは実現可能な人生だ」(『絵画の戦争〔The War of Art〕』著者、スティーブン・プレスフィールド)。
私はこの意見に賛成だ。特に後者の人生、つまり「実現可能な人生」に関心を持っている。それこそが、誰もが心から望んでいる人生だからだ。心の深い部分でその存在を信じ、実現できたらいいのにと願っている人生。その人生を築くのは、先延ばしや不安から妥協したりあきらめたりするあなたではなく、最高のあなた、最善のあなた、自信に満ちあふれたあなた、それに健康的なあなただ。一流のスタッフとともに颯爽と現れ、新しいものを生み出し、変化を与え、有意義な人生を送っているあなただ。
最高のあなたになれるなんて、すばらしいと思わないだろうか? だが、どうすればそうなれるだろう? 何が必要だろうか? 非常に興味深い質問だ。私はあちこちを飛びまわってさまざまな人に会う度に、こんな質問をした。「最高ですばらしいあなたになるには、何が必要ですか?」。お気づきかもしれないが、答えは実に多様だった。
本書では、ごく短期間のうちに、それまでの4倍以上の結果を出す方法をお伝えする。最大限の能力を毎日発揮する方法を、きっちりと学ぶことができる。
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■著者紹介
ブライアン・P・モラン(Brian P. Moran)
リーダーや起業家の業績を改善し、生活の質を向上させることを目的とするExecution Company創業者および最高経営責任者。UPS、ペプシコ、ノーザン・オートモーティブの役員を務めるほか、数多くの国際的企業のコンサルタントを毎年行う。同時に起業家としてビジネスを成功させ、大勢の人々の成長と成功に貢献している。主要な経済誌や雑誌に寄稿するほか講演家としても人気が高く、毎年何千人もの人々に教育を行い、刺激を与えている。ミシガン州で妻のジュディと2人の娘とともに暮らしている。
マイケル・レニントン(Michael Lennington)
Execution Company副社長であり、コンサルタント、コーチ、リーダーシップ講師。組織の永続的変化の実行に関する専門家として、アメリカだけでなくヨーロッパ、アジア、中東地域のクライアントに売上、サービス、収益性を高める企業主導の実行を指導している。ミシガン州立大学の学士と、ミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネスのMBAを取得。ミシガン州北部で妻のクリスティンと子どもたちとともに暮らしている。
■訳者紹介
中野眞由美(なかの・まゆみ)
翻訳家。大阪府生まれ。 訳書に『呼び出された男―スウェーデン・ミステリ傑作集』(共訳、早川書房)がある。
(フェニックスシリーズ73)
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