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オルタード・カーボン 下
リチャード・モーガン,
田口俊樹
パンローリング
四六判 並製本 350頁 2019年8月発売
本体 1,000円 税込 1,100円
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NETFLIXで配信中。人気ドラマシリーズの原作本。
フィリップ・K・ディック賞受賞。
イギリスのSF作家、リチャード・モーガンの代表作「タケシ・コヴァッチ・シリーズ」の全3タイトルが順次発売。第1弾は、2002年に発表された作者のデビュー作。人間の魂がデータ保存できるようになった27世紀のベイ・シティ(サンフランシスコ)を舞台に繰り広げられるヒューマンドラマ。発表直後から多くのフォロワーを生みだし、根強い人気を誇っている。シリーズの主人公、タケシ・コヴァッチは日本人と東欧人の血を引く元エンヴォイ・コーズ(特命外交部隊)の隊員。強盗をはたらき、100年以上の保管刑に服していた彼が地球で目覚めるところから物語ははじまる。サイバーパンクとハードボイルド、ミステリが絶妙に絡み合うフューチャー・ノワールの最高傑作。2003年、フィリップ・K・ディック賞受賞。2018年、NETFLIXより本書を原作とした同名のドラマシリーズ(シーズン1)が配信開始され、世界じゅうで反響を呼んでいる。2019年に続編(シーズン2)配信予定。ブーム再燃で新たなステージへと躍進する名著の最新版。リチャード・モーガンによる2018年の序文を収録。
――テクノロジーの発達によって命の定義が変えられたこの時代、人間の意識は、今や脳に保存され、新しい肉体(スリーヴ)にダウンロードできるようになった。その結果、死などレーダー上の小さな輝点にすぎなくなった。元特命部隊隊員タケシ・コヴァッチは何度か殺されたことのある男だが、最後の死はことさら苦痛をともなうものだった。その後、ベイ・シティで新たなスリーヴをまとって再生した彼は、怪しげで暗く大きな謀略のど真ん中に放り込まれる。その謀略は存在が売買可能となった社会の標準に照らしても、邪悪この上ないものだった。タケシにとっては胸に銃弾を食らい、風穴をあけられたことさえただのはじまりにすぎなかった。
・巻末解説 北上次郎
著者紹介
リチャード・モーガン(Richard Morgan)
1965年、ロンドン生まれ。処女作の『オルタード・カーボン』でフィリップ・K・ディック賞受賞。著書に、『ブロークン・エンジェル』『ウォークン・フュアリーズ
』(パンローリングより近刊)、『Market Forces』(ジョ
ン・W・キャンベル記念賞受賞)、『Thirteen』(アーサー・C・クラーク賞受賞)、『The
Steel Remains』 『The Cold Commands』『The Dark
Defiles』などがある。イギリス在住。
訳者紹介
田口俊樹(Toshiki Taguchi)
1950年奈良市生まれ。早稲田大学英文科卒。『ミステリマガジン』で翻訳家デビュー。訳書にローレンス・ブロック『八百万の死にざま』(ハヤカワ・ミステリ文庫)、ジョン・ル・カレ『パナマの仕立屋』(集英社)、トム・ロブ・スミス『チャイルド44』(新潮文庫)、リチャード・モーガン『ブロークン・エンジェル』『ウォークン・フュアリーズ』
、ドン・ウィンズロウ『ザ・ボーダー』(ハーパーBOOKS)など多数。
目次
第3部 同盟(アプリケーション・アップグレード) 承前
第4部 説得(ウィルス汚染)
第6部 ネメシス(システム・クラッシュ)
エピローグ
謝辞
訳者あとがき
解説(北上次郎)
■訳者あとがきより
21世紀、世の中はどんなになっているだろう?
世代による差こそあれ、誰しも子供の頃にきっと一度は思ったはずだ。たいていの仕事をロボットがこなすようになり、宇宙旅行も可能になっているにちがいない、などと訳者も思い、そう思うだけでわくわくしたものである。そんな夢の世紀に突入してすでに5年、幼い夢は一部現実となって、その現実をいつしか当然のことのように思っている自分がいる。それでも、林立する超高層ビル群や二重三重に交差する都心の高速道路の威容をまのあたりにし、まさに子供の頃に思い描いた想像の世界――アニメの『鉄腕アトム』が初めてテレビ放映されたときにタイトルバックに描かれていたような未来都市――が現前していることに、何か不意を突かれたかのように驚かされることがある。たかだか数十年の隔たりなのに、当時と今では文字どおり隔世の感がある。この変化のおびただしさ、この速さ、このめまぐるしさ。
(フェニックスシリーズ89)
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